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認知症男性、ホームレスと誤る 京都市放置、一時不明

 京都市伏見区役所が昨年12月、伏見署から引き継いだ認知症の疑いがある身元不明の男性(74)を簡易宿泊所に1人で向かわせ、男性が再び行方不明になっていたことが29日、関係者への取材で分かった。男性は南区の屋外で体調を崩して救急搬送されていたことが翌日に判明した。

 男性は数日間入院し無事だったが、いったん保護されながら所在が分からなくなった問題は、認知症で行方不明になる高齢者が増える中、関係機関の情報共有の在り方や社会の見守りの手薄さを浮き彫りにした格好だ。

 関係者によると、昨年12月7日朝、京阪中書島駅(伏見区)から「自分がどこにいるのか分からない」と困惑している男性がいると通報があり、伏見署が保護した。住所が答えられないなど意思疎通がうまくできなかったため、同署は「認知症の症状が認められる」と書面に記し、同日午後、身元不明のまま伏見区役所に保護を引き継いだ。法律上、警察は原則、24時間以内に保護した人を親族や公的機関などに引き継ぐよう規定されている。

 一方、区役所は男性と面談するなどして、ホームレスで「自立が可能」と判断し、簡易宿泊所で保護した上で身元調査することを決めた。担当者は地図を示して宿泊所まで行くよう指示すると男性は「1人で行ける」と話したという。担当者は地図や乗車券を渡し、区役所近くのバス停まで同行したが、男性の乗車確認をせず、事務所へ戻った。

 翌日、大阪市内の福祉関係者から捜索願が出され、男性の身元が判明。しかし、男性は宿泊所に姿を見せず、行方がわからなくなっていた。調査の結果、男性は南区内で急病人として病院に搬送されていた。数日間入院後、大阪市内の自宅へ戻ったという。

 男性は結果的に認知症の初期段階だったといい、区役所担当者は「短時間で認知症かどうか判断するのは難しかった。課題を教訓に今後の支援に生かしたい」としている。

【 2016年03月01日 03時00分 】

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