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震災避難者、生活再建遠く 滋賀県内で聞き取り

これまで接触できていなかった避難者への訪問プロジェクトに取り組んでいる「滋賀県内避難者の会」の佐藤さん(大津市浜大津4丁目)
これまで接触できていなかった避難者への訪問プロジェクトに取り組んでいる「滋賀県内避難者の会」の佐藤さん(大津市浜大津4丁目)

 東日本大震災と福島第1原発事故から11日で5年。「滋賀県内避難者の会」などが昨年6月から取り組む「関西訪問プロジェクト」で、これまで接触できていなかった避難者世帯を訪れて悩みを聞いている。震災直後よりも問題が深刻化する人もおり、同会は「生活再建ができた人はまれ。今後も悪化する可能性がある」としている。

 プロジェクトは、京都府、大阪府、奈良県でそれぞれ避難者支援に取り組む「和(なごみ)」「まるっと西日本」、奈良県被災者の会とともに実施。福島県や宮城県、民間企業からの助成金を活用し、近畿2府4県の避難者を対象にしている。

 滋賀県防災危機管理局によると、県内の避難者は83世帯205人。滋賀県内避難者の会では、世話人代表の佐藤勝十志さん(55)=栗東市=が聞き取りを希望した人のほか、以前接触があったが連絡の途絶えていた人を訪問している。これまで積極的に相談してこなかった人にはコメを無償で届けるなど別の理由を作って会う時間を設けた。

 2月末までに28世帯を訪問し、うち12世帯は初めて話を聞くことができた。生活再建のスピードに差があり、収入状況に改善がなく貧困状態に陥る人が多い。精神的に追い詰められて子どもを虐待しそうになる人や、子どもの高校進学に伴い今後の家計が成り立ちそうにない人、仕事を解雇され福島に戻りたいが復興公営住宅への入居のめどが立たない人がいた。

 これまで避難者の会に相談してこなかった理由として「避難者の会が行う支援と避難者が求める支援にミスマッチがあった」「インターネットなど支援情報を調べる環境がない」ことなどが挙げられた。

 聞き取った内容は4団体で共有し、支援活動に生かす。訪問できていない避難者が約10世帯おり、今後も継続するが、自治体から氏名や住所など個人情報が提供されないため、これまでに何の連絡もなかった人には接触できないという。

 佐藤さんは「福島からの避難者がほとんどで、福島県の事業として委託してもらえるよう要望している。避難者同士で信頼関係を築き、手厚い支援につなげたい」と話す。

【 2016年03月07日 17時00分 】

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