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文化財保護、「企業版ふるさと納税」活用 京都府が議会提案へ

 京都府は、国の地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)を活用して、文化財保護を充実させる「文化レジリエンス(強靱(きょうじん)化)事業」を始める。12日開会の9月定例府議会に提案する本年度一般会計補正予算案に事業費500万円を盛り込んだ。だが、企業への働き掛けを始めたばかりで、寄付を受けられる見通しはまだ立っていない。

 企業版ふるさと納税は、国が地方創生の一環で本年度創設した。企業が道府県や市町村の特定事業に寄付した場合、従来の寄付と比べ約2倍の税額控除を受けられる仕組み。8月に第1弾となる102事業が認定され、府内では京都市の文化・産業分野の魅力発信事業、舞鶴市の引き揚げの史実継承プロジェクトが認められている。

 府はこれまで、個人のふるさと納税や、企業の寄付を基金に積み立て、文化財修復などに活用している。15年度は25件2158万5千円を交付し、15年度末の基金残高は2212万3千円。文化財所有者から修復の要望は多く、今回、企業版ふるさと納税を財源に文化レジリエンス事業を始めることを決めた。

 事業は、未指定を含む府内の文化財全般が対象。防災対策や文化財の公開に向けた環境整備に関する費用を最大2分の1助成する。災害復旧の場合は3分の2を助成する。

 府は7月下旬から、過去に寄付実績のある企業や、東京、大阪など大都市圏にある京都ゆかりの企業に打診を始めた。これまでに寄付が決まったケースはない。仮に寄付が不足すれば、従来の基金を取り崩して財源を確保するか、事業費を縮小することになる。国が9月中にも申請を受け付ける予定の第2弾認定に間に合わせるには、1社以上から寄付を受けられるめどが付いている必要がある。

 府文教課は「文化財所有者のニーズに応えるためにも、保護の意義や地域の活力との関わりを十分説明し、財源確保に努めたい」としている。

【 2016年09月08日 17時30分 】

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