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京都・滋賀に定住希望、帰郷諦める人増加 避難者アンケート

京滋の避難者アンケート
京滋の避難者アンケート

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で京都府と滋賀県に避難している50人を対象に、京都新聞社がアンケートを実施したところ、京滋定住を希望する人が22人(前年15人)、住宅の無償提供打ち切り後も公営住宅に有償で入居を継続するつもりの人が12人と、帰郷を諦める人が増えていることが分かった。長引く避難生活の疲れや福島県で暮らす人との心理的な分断などが理由と見られる。

 本人や子どもがいじめや嫌がらせを受けたと読み取れる記述も12件寄せられ、国の帰還政策によって京滋でも避難者数が減少する中、孤立する避難者支援の必要性が浮き彫りとなった。

 京滋の避難者アンケートは毎年実施しており、今回で6回目。2月から記名の聞き取り式で行った。内訳は福島県からの避難者が39人、宮城県4人、岩手県3人、関東地方から4人。福島第1原発周辺で避難指示が出ていた区域から6人、津波や地震で自宅損壊するなどした人は3人だった。

 今月末で、全国の避難者への住宅無償提供が打ち切られる。京都府と京都市は「入居から丸6年」とやや緩和するが、退去を迫られる現実に、行政が把握している京滋の避難者数は計773人と、震災1年後のピークから半減している。アンケートで今後の居住先を尋ねたところ、京滋定住を希望する人が22人、今後を迷いつつ有償になっても公営住宅に入居継続するつもりの人が12人、未定が9人だった。

 今回から設けたいじめに関する設問では、学校で子どもが▽福島弁を話すよう強要され「死ね」と言われた▽「放射能」と言われ蹴られた▽『福島県民は早く帰れ』と言われ、仲間外れにされた-などの声があった。

 回答には「避難者いじめばかり報道すると、いじめはなくならない。なぜ原発事故が起きたのかに目を向けるべき」との意見や、相手の親の謝罪や学校側の対応が早く、深刻化しなかったとの記載もあった。

 公的な支援を求める声は9割近かった。必要な支援を三つ挙げてもらったところ、住宅21人、資金18人が多かった。

【 2017年03月11日 08時42分 】

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