出版案内
福祉事業団

滋賀の氾濫「切り通し」一因か 自治会任せ、堰板でふさげず

姉川の氾濫につながった切り通し(土のうを積んだ部分)=8日午前6時48分、同市大井町
姉川の氾濫につながった切り通し(土のうを積んだ部分)=8日午前6時48分、同市大井町

 氾濫の一因になったのは、通行のために堤防を切り落とした「切り通し」と呼ばれる部分だった。8日未明に滋賀県長浜市大井町を襲った姉川の濁流。県も市も、増水時に「切り通し」をふさぐ対応を地元自治会に任せており、避難者から「もう少し早く対応できなかったのか」と嘆く声も上がった。

 県長浜土木事務所によると、旧大井橋は通常の橋と異なり、両岸の堤防より低い位置にある。堤防設置後も住民が行き来できるように、橋を通る県道と堤防の結合部分を削った「切り通し」を姉川で唯一設けていた。

 旧大井橋の下流約100メートルに新大井橋が完成した1993年、県は旧大井橋の撤去と「切り通し」の廃止を検討した。だが、「農作業や通学に便利だから残してほしい」との一部住民の意向に応じ、撤去しなかった。氾濫を懸念し、県に撤去を求めていた住民もいた、という。

 市によると、増水時は地元の大井町自治会が独自に危険性を判断し、右岸と左岸にある「切り通し」を木製の堰板(せきいた)などでふさぐ決まりになっている。同自治会が8日午前2時ごろに堰板をはめようとしたが、すでに川が氾濫しており作業は難航。同3時半に設置を終えたが、家屋の浸水を防げなかったという。

 饗場富蔵自治会長(59)は「午後11時に氾濫危険より1メートル以上も下だった水位が、あっと言う間もなく上がってきた。あんな光景を見聞きするのは初めて。自治会が判断できるレベルを超えている」と話した。

 近くの米田賢一さん(70)は「もう少し早く堰板を取り付けていたら避難の必要はなかった」と悔やんだ。

【 2017年08月08日 17時10分 】

ニュース写真

  • 姉川の氾濫につながった切り通し(土のうを積んだ部分)=8日午前6時48分、同市大井町
京都新聞デジタル版のご案内

    地域の政治・社会ニュース

    全国の政治・社会ニュース

      スポーツ

      なでしこ、22日にスイス戦
      高倉監督「勝利を」

      20171021000117

       サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は22日、長野市の長野Uスタジアムでスイス代表..... [ 記事へ ]

      経済

      イオンと生協、環境枠組み参加へ
      加工食品使用のパーム油

      20171021000090

       加工食品に広く使われている「パーム油」の生産過程で環境破壊や児童労働が世界的な関心事に..... [ 記事へ ]

      観光・社寺

      神輿練り歩き、お祭りムード 京都・亀岡祭のおいで祭り

      20171021000086

       亀岡祭の本祭に向けて、京都府亀岡市上矢田町の鍬山神社からご神体を横町の御旅所・形原神社..... [ 記事へ ]

      教育・大学

      「日本とフランスの懸け橋に」 京都、学校移転で式典

      20171021000074

       京都市上京区の元待賢小にあったフランス人学校「京都国際フランス学園」が下京区の元有隣小..... [ 記事へ ]

      環境・科学

      口の中の細菌、腸難病の原因か
      予防や治療に期待

      20171020000004

       普段、口の中にいる細菌が腸の中で増えると、腸に慢性の炎症が起きる潰瘍性大腸炎やクローン..... [ 記事へ ]

      国際

      日中首脳交流に前向き
      中国共産党幹部が会見

      20171021000082

       【北京共同】中国共産党中央対外連絡部の郭業洲副部長は21日の記者会見で、来年の日中平和..... [ 記事へ ]