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子ども食堂、地域住民と交流も 滋賀「人口比」全国最多

月2回開かれ、住民らの参加も増えている子ども食堂「地域交流スペースかりん」(守山市守山3丁目・喫茶かりん)
月2回開かれ、住民らの参加も増えている子ども食堂「地域交流スペースかりん」(守山市守山3丁目・喫茶かりん)

子ども食堂の「先進地」といわれる滋賀県で、地域住民による開設がさらに広がりを見せている。県内の社会福祉協議会や福祉団体などでつくる「滋賀の縁(えにし)創造実践センター」(草津市)が立ち上げを支援し、「遊べる・学べる淡海子ども食堂(淡海子ども食堂)」として認定。7月末時点で16市町の73カ所まで増えた。どんな子どもも参加でき、地域の交流の場にもなっている。

 「めっちゃ外、暑かったわ」「腹ぺこやー。今日のごはん何やろう」。7月28日午後4時半ごろ、守山市守山3丁目の飲食店「喫茶かりん」に子どもが集まってきた。昼間は地元住民がランチやコーヒーを求める憩いの場だが、毎月第2、第4金曜の夜は、子ども食堂「地域交流スペースかりん」になる。

 経営者の西村悌子さん(73)が2015年9月から「夕方以降は使わないがらんとした店内を有効活用しよう」と始めた。守山・小津両学区の幼稚園児から中学生まで約20人が集まる。西村さんが理事長で障害者の作業所を営むNPO法人スペースウィン(同市)のメンバーや地元住民ら計5~6人が担う。

 料金は子ども200円、大人500円に設定。西村さんは「食事を一生懸命に作っている人がいるという気持ちを忘れてほしくないから、お金を頂いている」と話す。

 夏休み最初となるこの日のメニューは手巻きずし。キュウリ、レタス、ウインナー、卵焼き、ツナ缶など多彩な具材が並ぶ。子どもたちは元気な「いただきます!」の後、思い思いに具材をのりで包み、口いっぱいに頰張る。毎回参加している守山小5年の橋本蒼汰君(10)は「ワイワイご飯を食べると、初めて会った友だちとめっちゃ仲良くなるし、すごい楽しい」。

 回数を重ねるにつれて参加者層に変化が表れた。近くに住む30代の夫婦がふらっと訪れ、1人暮らしの高齢者が顔をみせる。最近は、知的障害や発達障害がある子どもを参加させる保護者も。「大勢でにぎやかにご飯を食べたい人、ちょっと悩みを聞いてほしい人など、いろんな人が自然と集まる場になっている」と西村さん。ボランティアで参加する介護職員の宇田賢一さん(53)は「子どもが生き生きと楽しく参加する姿は、こちらも元気をもらえる」と話す。

 「淡海子ども食堂」は、滋賀の縁創造実践センターが15年7月からモデル事業として認定を始めた。立ち上げ支援に初年度は20万円、2~3年目は10万円を助成する。運営者は、住民のボランティアグループや学区社協、社会福祉法人などさまざまだ。

 地域住民と子どもがご飯を一緒に食べるだけでなく、遊んだり宿題をしたりといろんな体験ができる。多くは月1回以上のペースで定期的に開き、半分以上は子どもが参加しやすい土日の昼に開催している。

 無料や安価で手作りの食事を提供する子ども食堂は全国で拡大しているが、滋賀は地域の子どもを広く受け入れるのが特徴。県社会福祉協議会によると、滋賀の食堂は東京に次いで全国2番目に多く、子どもの人口比では最多という。

 同センターの谷口郁美所長は「地域のつながりが弱くなるなか、大人が『子どもをほっとけない』と考えている。ただ遊びたい子も、学校に行きづらい子も、地域の中で大事な存在と感じられる場所を増やしていきたい」と話し、県内全小学校区に一つ、約300カ所の開設を目指す。

【 2017年08月16日 22時10分 】

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