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多彩にわいわい、お腹いっぱい 滋賀の子ども食堂

谷口さんとユウガオの皮むきを体験する子どもたち(甲賀市水口町)
谷口さんとユウガオの皮むきを体験する子どもたち(甲賀市水口町)

 滋賀県内で広がる「淡海子ども食堂」は、地域の食材を生かしたり、女性が中心になったりと、多彩な方法で運営されている。

 滋賀県甲賀市水口町の水口中央公民館では2016年3月から、住民が将棋や書道など約60講座を子どもに教える活動「夢の学習」の一環として子ども食堂が開かれている。月に1~2回、ドライカレーやオムライスを近くの高齢女性約20人が提供し、子どもたち約30人が参加。「夢の学習」の代表摺本圭治さん(65)は「『子どもと関わってみたい』と考える住民が口コミで増え、協力の輪が広がっている」と話す。

 7月29日の子ども食堂は、同町でかんぴょう農家を営む谷口治郎さん(70)の作業場であった。子どもたちは直径約30センチに育ったユウガオの実を見て「これなに?」と興味津々。谷口さんから、かんぴょうは実を数ミリの薄さにむいて天日で乾燥させて作ると説明を受け、機械で回転する実の表面にかんなを当てて皮をむく作業を体験した。

 このあとユウガオやピーマン、シシトウが入ったみそ味の炒め物を食べた。綾野小2年の伊藤比由我(ひゅうが)君(7)は「糸みたいにピューって皮がとんで面白い。ユウガオは初めて食べたけど、とろっと柔らかくておいしい」と楽しそうだ。

 谷口さんは「400年前から作られているかんぴょうを若い世代に知ってもらえる。喜んで協力した」と話す。摺本さんは「おなかを満たしてもらいつつ、水口の食文化をきっかけに子どもと住民が交流できる場にしたい」と語った。

 子育て世代の女性4人が中心に運営する「八日市おかえり食堂」は、東近江市八日市町の太子ホールで開き、カレーか豚汁を提供。運営者の菅谷寛子さん(41)は「無理なく楽しくママ友ができる。母親目線で子どもたちにおせっかいしていきたい」と笑う。

 吉身東町自治会館(守山市吉身5丁目)で開かれる「子ども食堂ひがしっこ」は、自治会長の小西由美子さん(60)をはじめ女性の民生委員ら約10人が担う。「子どもたちと顔なじみになり、町で会っても話しかけられるようになった」

 滋賀の縁創造実践センターは希望者を対象に「淡海子ども食堂」の開設準備講座も開いている。16年度は県内6会場で延べ約260人が参加。講座をきっかけに15カ所で新たに食堂が始まった。

 7月下旬、高島市安曇川町の安曇川公民館で開かれた講座には地元住民を中心に約80人が参加。県内での活動内容が報告された後、経験者を交えて5~6人のグループで「夜に開催する場合の送迎は」「毎月の必要経費は」と疑問点を挙げながら意見交換した。

 所有する空き家の活用を考えている白﨑田鶴子さん(65)=同市永田=は「子どもが集まれる場をつくりたいという人がこんなに多くいて安心」としつつ、「継続的に受け入れられるよう資金面をどうするか考えたい」と話した。

 滋賀の子ども食堂が続いていくためには、資金集めがやはり課題だ。「夢の学習」の摺本さんは「子どもから高い参加費はとれない。住民らから一口千円の募金を集める仕組みづくりを進めている」という。

【 2017年08月19日 12時30分 】

ニュース写真

  • 谷口さんとユウガオの皮むきを体験する子どもたち(甲賀市水口町)
  • 地元住民の女性らが中心になって開かれている「子ども食堂ひがしっこ」(守山市吉身5丁目・吉身東町自治会館)=守山市社会福祉協議会提供
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