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無痛分娩で母子障害、院長を書類送検 容疑で京都府警

無痛分娩による出産で重度障害を負った母子とともに記者会見に臨む家族。(右から)エレナさん、娘のみゆきちゃん、リュボビさん、夫=7月29日、京都市中京区・ハートピア京都
無痛分娩による出産で重度障害を負った母子とともに記者会見に臨む家族。(右から)エレナさん、娘のみゆきちゃん、リュボビさん、夫=7月29日、京都市中京区・ハートピア京都

 京都府京田辺市の産婦人科医院「ふるき産婦人科」で2012年11月、麻酔で痛みを和らげる無痛分娩(ぶんべん)で出産した母子が重度の障害を負った事故で、京都府警は13日、業務上過失致傷の疑いで、同医院の男性院長(55)を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。同医院を巡っては、11年以降にこの母子を含む3組が麻酔を使って出産した後、重い障害を負っていたことが判明している。無痛分娩の事故は各地で相次いでおり、今月上旬には大阪府警が業務上過失致死容疑で大阪府和泉市の産婦人科医院の院長を書類送検している。

 関係者によると、ロシア人の元大学准教授エブセエバ・エレナさん(40)は12年11月上旬、同医院で無痛分娩を希望し、背中に差し込んだ細い管を通じて麻酔薬を注入する硬膜外麻酔を受けた。直後に容体が急変して心肺停止の状態になった。搬送先の病院で生まれた長女(4)は低酸素虚血性脳症となり、エレナさんも心肺停止後脳症となった。2人は寝たきりで、意思疎通が困難な状態という。

 捜査関係者によると、男性院長は、誤って管で硬膜を破った上、短時間で高濃度の薬剤を大量に投与するなどした疑いが持たれている。府警はこれまでの捜査から、一連の医療行為を漫然と行うなど適切な処置を怠った結果、今回の事故につながった可能性があるとみている。

 出産時の医療事故を補償する「産科医療補償制度」の原因分析委員会の報告書は、今回の事故について「カテーテルの先端が硬膜を破って全脊椎麻酔になっていた可能性が高い」とし、「通常使用する量の2・5~4倍の麻酔薬を1回量として注入したことによる局所麻酔中毒」と結論付けている。

 エレナさんの夫(55)=京都市左京区=らが8月、同容疑で院長を京都府警に告訴していた。昨年末には、同医院を相手取り約9億4千万円の損害賠償などを求めて京都地裁に提訴している。

【 2017年10月13日 15時00分 】

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