京 都 新 聞 2005年(平成17年) 6月 11日 土曜日

  サンガ、直接対決制し4連勝 J2 3−2で福岡下す

京都サンガ−福岡 後半34分サンガ、パウリーニョがFKを直接決め3−2と勝ち越す(西京極)

 Jリーグ2部(J2)第16節第1日(11日・西京極ほか=5試合)首位を走る京都サンガは西京極で2位の福岡と対戦、2−2の後半34分、途中出場のパウリーニョが直接FKを決めて直接対決を制して4連勝。勝ち点も41に伸ばした。福岡は、最下位の草津に0−1で敗れた鳥栖とともに勝ち点26のまま2、3位は変わらず。草津は11試合ぶりの2勝目。

 仙台は横浜Cに3−1で快勝し6位に上昇。4位甲府は湘南と2−2、札幌−徳島は0−0でともに引き分けた。

 

▽京都3−2福岡

 【評】先制こそ許したが、終始優勢に試合を進めたサンガがパウリーニョの決勝点で福岡を下した。
 前半からサンガがボールを支配し、福岡が逆襲を狙う展開。2−2の後半34分、ゴール中央で得た直接FKを途中出場のパウリーニョが壁の横を低い弾道で抜き勝ち越した。アレモン、田原の2トップも終始、積極的だった。福岡は残り5分を切って前線に長身選手を3人並べ、ロングボール主体の攻撃に切り替えたが、手島を中心とした守備陣はあわてなかった。

■京都サンガ・柱谷監督

 「試合内容は非常によかった。2失点したが、90分を通してゲームを支配できた。湘南、山形、福岡と続いた大事な試合で選手たちはよく頑張った。次の徳島戦に向け、気を引き締めたい。田原もよくなってパウリーニョの状態が上がれば、強力なFW陣になる。うれしいが(先発選びが)難しくなってきた」

■福岡・松田監督

 「大事な試合と位置づけていたので、勝って差を縮めたかった。それが果たせず残念だ。前半に1点を取り、展開としてはよかったが、後半の入り方が、この試合の流れを変えてしまった」

■京都サンガ・MF中払主将

 (三上のスルーパスを受けてのドリブル突破がPK獲得に)「サイドでの2対2が大事で、練習で繰り返しやっていたことがそのまま試合で出た。ミカ(三上)と目が合った瞬間、いいパスがきた。PKをもらえてよかった」

■パウリーニョ、「壁の横」狙い的中

 パウリーニョの左足にサポーターの願いが宿ったのか。後半34分、ゴール中央約20メートル地点で得た直接FK。立ちはだかる福岡の壁は6枚。兄貴分のリカルドが告げる。「壁の横を狙ったらどうか」。勢いよく助走をスタート。「雨でピッチがスリッピーなので強く、低い球で狙った」。壁の左横を抜け、狙い通りの弾道でゴールに突き刺さった。「みんなにありがとう、おめでとうを言いたい」と人なつっこい笑顔に喜びをあふれさせた。

 先月29日の湘南戦で負傷した右足は完全に癒えていない。何事にも日本語で「ダイジョウブ」と答えるエースもこの日は珍しく弱気だった。「(けがの瞬間は)骨折したんじゃないかと思った。今は痛さというより怖さが残っている」。だがピッチに入ると「重要な試合なのでモチベーションは高かった」と、軸足を気にせず左足を振り抜いた。第5節以来11試合ぶりのゴール。「奥さんからはFKをもっと練習しなさい、と言われていたから決められてよかった」と照れた。

 殊勲者を決勝点の1分前に投入した柱谷監督は、ベンチを飛び出し、2度、3度ガッツポーズをした。「パウリーニョを使いたくなかったが、勝ちにいきたいので使った」と言う。さらに2つの考えがあった。2トップのどちらかと替えるか、ボランチを削って中盤に入れるか。選んだのはリスクの高い後者だった。「田原かアレモンを外すと相手への脅威がなくなるし、いい試合内容だったので勝ちゲームにしたかった」

 謙きょさとまじめさが魅力のエースの口ぐせは「自分よりもチームのために」だ。2位グループに勝ち点15差をつけた、この日の試合後も「チームが勝つために何をすべきかを考え、結果を残せた」。欧州に羽ばたいた松井大輔が見守る中、サンガの新しい「10番」はその左足で見事にアピールした。

■西京極で野だて

 福岡戦の前に、西京極の総合案内所付近で裏千家淡交会京都北支部による野だてが行われた。あいにくの雨模様だったが、あでやかな和服姿の女性らがサポーターに抹茶と和菓子をふるまった。

 試合開始2時間半前から、テントの下に茶席が用意された。親子連れや遠方から訪れた福岡サポーターら約1000人が一服を楽しむ盛況ぶり。左京区の会社員久保田茂夫さん(39)は「なかなか体験できない世界をこういう機会に家族3人で味わえるのはいいですね」と話していた。



line

[INDEX]