京 都 新 聞 2008年(平成20年) 3月 24日 月曜日

 ナビスコ杯 第2日 サンガ 不屈の3G 浦和からドロー 公式戦無敗

京都−浦和 後半9分、ゴール前でMF佐藤のパスに反応した渡辺がシュートを決め、3−3の同点とする(西京極陸上競技場)

 ヤマザキナビスコカップは23日、各地で1次リーグ8試合が行われた。A組の京都サンガFCは公式戦3連敗中の浦和と西京極で対戦し、3−3で引き分けた。勝ち点1を獲得し、1勝1分けでA組の首位に立った。サンガは今季の公式戦4試合で無敗。

 前半19分、左サイドを崩されてFWエジミウソンのゴールで失点するなど、エジミウソンにハットトリックを許し、1−3で前半を折り返した。しかし後半1分にFW柳沢が1点を返し、同9分には混戦からDF渡辺が同点弾を決めた。次戦は4月16日に再び浦和とアウェー対戦する。

 このほか、C組で札幌が2−1で川崎に逆転勝ちし、1部(J1)復帰後の公式戦初勝利を挙げた。千葉と柏は1−1で引き分けた。

 B組ではFC東京が赤嶺の2得点で磐田に2−0と快勝した。東京Vと清水は0−0の引き分け。D組は大分が新潟を3−0と圧倒。大宮−横浜Mは無得点で引き分けた。

■守備崩壊 遠い初勝利 浦和

 今季J1は開幕2連敗で、20日のナビスコ杯開幕戦も敗戦。浦和は前半にエジミウソンのハットトリックで3−1とリードしながら追いつかれ、またも白星を挙げられなかった。

 J1、ナビスコ杯を通じて昨季から6試合連続無得点と苦しんできた攻撃陣は、復調の兆しを見せた。サイドを中心に組み立て、連動性のある攻めを展開。2ゴールに絡んだ梅崎は「全体としてイメージを共有できている」と手応えを口にした。  問題は守りだ。守備陣の集中力が90分間続かない。3失点のうち、2点は得点直後と後半開始直後で、点をやってはいけない時間帯にあっさりと失った。エンゲルス監督は「リーダーシップを取ったり、落ち着いている選手が少なかった」と厳しく指摘した。

■陣形変更が奏功

 やられた分、やり返した。前半1―3から後半に2ゴール。サイドから崩されて失点が続いたが、後半はサイドの攻防で競り勝ってドローに持ち込んだ。DF渡辺は「以前のサンガなら1―3から追いつけなかった。強い気持ちで90分戦えたのが、チームが成長した証し」と手応えを話す。勝ちきれなかったのが悔やまれるほど、試合の流れを完全にひっくり返した。

 前半は圧倒的な劣勢だった。リーグ戦を含め公式戦3連敗中のアジア王者に、飛ばし気味のペースでサイドから集中砲火を浴びた。FWエジミウソンにハットトリックを許して前半は1―3。この厳しい展開を覆したのは、後半の陣形変更だった。

 マークがズレがちな4―3―3から3―4―3に変えて、浦和の3―4―3とがっぷり四つに組み直した。DF渡辺とDF平島が前半よりも少し前に位置取り、両サイドで相手を抑え込んだ。奪った後の連係も素早かった。MF佐藤は「FW陣との距離をうまく保って崩せた。浦和は足が止まったが、サンガは走り負けず、うちらしさが出せた」と振り返る。後半の2ゴールは、ボールを奪ってからのカウンターが実った。

 公式戦4試合で負け知らずと好調だ。加藤監督は「(浦和戦のような)素晴らしいファイトをサンガの原点にして今後を戦っていきたい」と話す。FW柳沢は「次につながるゲームができた。逆転のチャンスもあったのでもっと欲を出す」と力を込めた。

【戦評】 京都サンガが浦和に2点リードされる劣勢をはね返し、昨季のアジア王者に引き分けた。

 4−3−3で臨んだ序盤は浦和に押され前半19分、左サイドを崩されて失点。同35分にも左サイドから再び失点した。直後の同36分に徳重が1点を返したが、同39分に右サイドを崩され、1−3とされた。後半から3−4−3に陣形を修正してサイドの攻防に競り勝ち、後半1分にFW柳沢、同9分にDF渡辺が加点して同点に。その後も決定機を何度かつくり、浦和の反撃はほぼ封じた。

■勝ちきれず悔しい

 京都サンガFC・加藤監督「前半に1−3でリードされても後半に追いつき、何度か勝ちきるチャンスもあった。後半はまずは1点をと、点を取る形をつくった。失点し気落ちしていたのは確かで、ハーフタイムに『守っても追いつけない。攻めに行け』と激励し、落ち込む必要はないと思い直させた。最後に勝ちきれなかったのは非常に悔しい」

■33歳きっちり仕事

 ○…FW徳重が攻守に走り回り、1得点1アシストの活躍。前半36分、DF増嶋のロングスローに浦和DFが中途半端にはじいたボールをゴール前でしっかり決めた。強烈なダイレクトボレーは昨季からの見せ場だ。  後半1分にはDF平島のパスを頭でDF裏へ送り、FW柳沢のゴールをおぜん立て。「柳(柳沢)と合わせたわけではないが裏を取るのがチームの狙い」と、してやったりの表情。

 33歳のベテランは「試合後にサポーターの拍手を聞き、やはり勝っていたらなおよかったのにと思った」と次戦の勝利を誓った。

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