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原発、治水「将来見据えて発言」 就任2年、三日月滋賀知事

1期目の折り返しに当たり、成果と課題を語る三日月知事(大津市・県公館)
1期目の折り返しに当たり、成果と課題を語る三日月知事(大津市・県公館)

 滋賀県の三日月大造知事(45)が20日の就任2年を前に、京都新聞社のインタビューに応じた。旧民主党の衆院議員を辞職し、自民、公明両党が推す候補を破って知事に就任したが、国や県議会との関係では2年間、党派を超えて協調を重視し、議会答弁や記者会見では慎重な言い回しが目立つ。その背景に、自らが一員を務めた旧民主党政権時代の反省を挙げた。

 -描いた知事像に近づいているか。

 「目指す知事像として、一緒に汗をかき、現場で課題を共有したいと思っていた。滋賀県の知事として言えば、原発や治水などの問題で、国全体の流れとは少し違い、先の時代を見て言うべき役割があると思っている。確実にその方向で仕事ができている」

 -知事選の政策集はどこまで進んだか。

 「県内で完結することは基本構想や人口減少対策の総合戦略に相当程度、埋め込めている。それを年度ごとに予算化すれば進んでくる。一方、広域的で、長期的な課題であるエネルギーや治水などは4年で変えられるかというと難しい」

■県政を停滞させない

 -新生美術館計画や県立体育館新築の進め方は県議会で批判が強い。

 「粘り強く説明していくしかない。体育館の移転はもう少し事前に過程を示しながら言えばよかった。反省は生かしたい。他の施設、投資案件でも、知事だけが反省するのではなく組織の中に徹底させたい」

 -嘉田由紀子前知事の県政を継承したが、手法は異なる印象が強い。

 「歴代知事がつくってきたもの、とりわけ草の根自治、環境重視は大事にしたい。ただ、これまでの知事ができなかったことは手法面では意識してきた。意見の違いはあっても法律をつくる仕事をしてきた。そのやり方が僕にはできる。時として物足りなく映るかもしれないが、知事としてのパフォーマンスより、県政を停滞させずに進めるのが大事だと思っている」

 -慎重な言動の半面、意図が分かりにくい時もある。

 「そこは反省半分、自信半分。もっと分かりやすい表現があるのではないかと絶えず思う。政権を担っていた時に、言動をはっきりさせ、急いでやり過ぎて理解されず、孤立した反省が強くある。マニフェストに書いたからダム中止だと。(国土交通政務官として)水没地域や地元知事と向き合ったが、短期的な分かりやすさが長期的な難しさを生んでしまった」

 「国会でも官僚が作ったものなんて読まずに答弁できますよ、とやってしまった。その場は格好いいが、言ったことが進んでいなかった。だから今、職員が作った答弁のラインは外さずに、不満があれば議論するようにしている」

■広域課題に県の考えを

 -1期目は残り2年。長期的、広域的な課題はどこまで進める。

 「北陸新幹線の延伸は整備手法や方向性が決まる2年。財政状況を考え、ただ地域の発展のためだけではない高速広域交通の体系であるべきだと、米原ルートを主張している。理解が得られれば結実するが、そうでなかったらいかにその考え方を国の政策に入れ込んでいくかだ」

 -原発、治水政策では。

 「原発は立地県と権限が違い、防災面でも屋内退避の対策など足りないところがある。それはおかしいと言っているが、すべてを政府に分かってもらうのは無理でも、2、3割は理解され、検討しようかとなれば重要な一歩だ」

 「治水の問題では、国が鬼怒川水害の後に新たな方針(氾濫した場合の被害軽減など)を出した。滋賀の流域治水の考え方と同じで、大戸川でモデル展開をと働き掛けている。大戸川ダムは検証を受けて一定の方向性は出され、中・下流の状況をみて河川整備計画について議論されるとなっているが、先行して、川の中で治められない治水についてリスクを共有し、逃げ方を考えようとなれば一つの成果だ」

【 2016年07月18日 17時00分 】

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