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琵琶湖守った市民の知恵を世界へ 滋賀4団体、湖沼会議で発表

世界湖沼会議での発表に向け、農地に設置した魚道を確認しながら資料作成の準備を進めるせせらぎの郷の堀代表(右)と齋藤さん=野洲市須原
世界湖沼会議での発表に向け、農地に設置した魚道を確認しながら資料作成の準備を進めるせせらぎの郷の堀代表(右)と齋藤さん=野洲市須原

 インドネシアのバリ島で7日に開幕する第16回世界湖沼会議では、世界各国の研究者や行政関係者だけでなく、琵琶湖の生態系保全に取り組む滋賀県内の4市民団体も活動成果を発表する。経済発展や人口増加が続く東南アジアでは湖沼の環境悪化が進んでいる。各団体は琵琶湖で培ったノウハウを基に、市民参加で進める環境活動の意義を訴える。

■環境保全が農村の活性化に

 同会議に初参加する野洲市の「せせらぎの郷」は、水田を湖魚の産卵や成育の場として再生する「魚のゆりかご水田プロジェクト」を発表する。同市須原地域で農業を営む堀彰男代表(67)とプロジェクトにサポーターとして参加する滋賀大経済学部4年の齋藤美穂さん(26)が、琵琶湖と水田の関わりの変化や都市農村交流の成果などを英語で紹介する。

 県内の30集落が計約127ヘクタールの水田で取り組んでいる同プロジェクトは、田んぼの水路に魚道を設けて魚が遡上(そじょう)しやすい環境をつくる活動。須原地域の農家で設立したせせらぎの郷は2007年からプロジェクトに取り組み、減農薬農法も進めて生き物に優しい米づくりを続けている。

 環境にこだわる農業を進めたことで、須原地域でも収穫量が1割程度減ったという。それでも「それ以上に消費者が、安心できる、おいしいと農産物を評価してくれた。環境保全と農業生産は両立できる」と堀さんは強調する。湖沼会議の会場となるインドネシアは食糧増産に主眼が置かれているが、齋藤さんは「現地でも農と漁業に密接なつながりがあり、環境の大切さは理解してもらえるはず。環境に目を向けることが農村の活性化につながることを訴えたい」と話している。

 同会議では、湧き水を生活に採り入れる「川端(かばた)」の仕組みやその保全活動を紹介する「針江生水(しょうず)の郷委員会」(高島市)▽赤野井湾の水質改善や生態系保全に取り組んでいるNPO法人「びわこ豊穣の郷」(守山市)▽県内の大学生らで特定外来植物の除去を進めているNPO法人「国際ボランティア学生協会」の琵琶湖オオバナミズキンバイ対策チームも発表を予定している。

【 2016年11月01日 17時10分 】

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