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ホンモロコの精子作製に成功 立命大、遺伝子保存へ

高田教授らが作製した精子を使って生まれたホンモロコの稚魚(高田教授提供)
高田教授らが作製した精子を使って生まれたホンモロコの稚魚(高田教授提供)

 琵琶湖の固有種で環境省の絶滅危惧種に指定されているホンモロコの精子の元となる細胞から精子を作製することに、立命館大薬学部の高田達之教授や檜垣彰吾助教らが成功した。実験室でホンモロコの精子作製に成功したのは初めてで、元となる細胞の凍結保存もできた。滋賀県水産試験場は「精子作製と凍結保存を合わせれば、将来にわたって天然のホンモロコの遺伝子を残せる貴重な技術となる」としている。

 琵琶湖の水位調整や外来魚の影響で、約20年間で天然のホンモロコの漁獲量は激減した。県では個体数を増やすために稚魚の放流をしているが、2015年の漁獲量は16トンと最盛期の約5%にとどまっている。

 高田教授らは、繁殖期ではない成魚の雄の精巣から、精子の元となる「精原細胞」を採取。マイナス196度で半年~3年保存した後、培養液中で精子に分化させることに成功した。メスの成魚から採った卵と人工授精させると、2割の確率で稚魚がかえった。半年間飼育したが、形態や行動に異常は確認できなかったという。

 通常、精原細胞から精子になるまでは半年かかるが、実験室レベルでは1カ月で作製できた。ただ野生のオスの体内でできた精子を人工授精に使った場合は受精卵の8割がかえるため、孵化(ふか)する確率を高める技術の向上が必要という。

 県は、成魚を飼育池で交配させて生まれた稚魚を放流している。今回開発した技術は、個体数の回復に直接つながらないが、遺伝子を保存して絶滅を回避する手段となり得る。高田教授は「今後はホンモロコの卵を人工的に作製する技術の確立も目指す。ほかの魚でも同様の技術を研究したい」と話している。

 研究成果は英科学誌サイエンティフィック・リポーツにこのほど発表した。

【 2017年02月27日 08時43分 】

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