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奈良時代の須恵器や木簡が出土 滋賀・竜王、ブタイ遺跡

ブタイ遺跡で見つかった人工水路(滋賀県竜王町山面)=滋賀県文化財保護協会提供
ブタイ遺跡で見つかった人工水路(滋賀県竜王町山面)=滋賀県文化財保護協会提供

 滋賀県竜王町教育委員会は6日、同町山面のブタイ遺跡(古墳時代~中世)の発掘調査で、奈良時代の建物跡や人工水路が見つかったと発表した。人工水路から大量の須恵器や人名が記された木簡が出土し、町教委は須恵器の大規模生産地だった近くの鏡山古窯趾(こようし)群に関連する公的施設だったとみている。

 調査は2002年度に続き、遺跡北側の2240平方メートルで行った。見つかったのは8世紀頃の掘立柱建物3棟と人工水路(幅5メートル、深さ1・7メートル、長さ56メートル以上)。須恵器は不良品が多く、水で磨かれた形跡がないことから近くで投棄されたとみられる。当時の役人が身につけた帯金具2点も出土した。

 木簡(長さ211ミリ、幅18ミリ、厚さ3ミリ)は下端部がとがった形状で、「桐原郷薏原史(いはらのふひと)」の記述があった。「史」は大和政権が与えた社会的地位を指す言葉で、町教委は「須恵器を管理、選別する物流拠点だった可能性が高い。木簡は現在の近江八幡市南西部の桐原郷に住んでいた人物が納めた物資に刺して使ったのだろう」としている。

 奈良文化財研究所の渡辺晃宏史料研究室長は「役所でなく生産遺跡からの木簡出土は全国的に珍しい。薏原史という氏族は隣接する野洲郡敷智郷にいたことが知られており、この地域の氏族分布の広がりを考える上でも大きな発見」と話す。

 発掘調査報告会は11日午前9時半から、大津市打出浜のコラボしが21で行われる。参加無料。

【 2017年03月06日 22時30分 】

ニュース写真

  • ブタイ遺跡で見つかった人工水路(滋賀県竜王町山面)=滋賀県文化財保護協会提供
  • ブタイ遺跡から出土した「桐原郷薏原史」と書かれた木簡
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