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京都丹波高原、国定公園に 中央環境審が答申

アシウスギの巨木が残る京都大芦生研究林(南丹市美山町)
アシウスギの巨木が残る京都大芦生研究林(南丹市美山町)

 京都府北中部の芦生の森や八丁平湿原を含む「京都丹波高原国定公園」の新規指定が、23日に開かれた国の中央環境審議会自然環境部会で承認、国に答申された。森林や河川の豊かな生態系に加え、人々の生活と結びついた文化的景観が評価され、環境省は3月下旬に告示する方針。国定公園は全国で57カ所目、府内では4カ所目となる。

 指定によって、生態系の維持回復に向けたシカの食害対策や散策歩道の整備などが進められるが、人家が並ぶ里地里山を多く含む指定は珍しく、保全と利用のバランスが問われる「新たな試み」としても注目されそうだ。

 指定区域は京都、南丹、綾部3市と京丹波町にまたがる約6万9千ヘクタール。由良川源流域にはアシウスギやブナなどの芦生原生林(南丹市)が西日本屈指の規模で残り、国の天然記念物のニホンカモシカやイヌワシが生息。上中流部は在来魚も多く、八丁平湿原(京都市左京区)には希少な昆虫類や湿地植生が分布する。

 歴史的に京都の生活や文化を支えてきた地域でもあり、木材や食糧の供給地となっているほか、周辺にはかやぶき屋根の集落が点在するなど自然林と一体的な景観を形成している。

 指定区域内では工作物の設置や土地の形状変更、樹木の伐採などが制限されるが、観光利用を進めるため、京都府は国の助成を受け24カ所で休憩所やトイレを設けるほか、27路線の自然歩道も整備する。芦生原生林で被害が拡大しているシカの食害防止に向け、柵の設置やモニタリング調査にも取り組む。

 一方、区域内は、北陸新幹線延伸で検討対象となっている2ルート案が通過する可能性があり、ルート選定時は、環境に影響が出ないよう対応が必要となる。

 府は2001年度に指定検討箇所に位置づけ、環境省が候補地に選定。府は植生調査や土地所有者らとの調整を経て、昨年9月に計画書を提出していた。

 山田啓二知事は「このエリアの素晴らしさを府民と共有しながら全国に発信し、豊かな自然を守り育てる機運を盛り上げていきたい」とのコメントを出した。

【 2016年02月23日 22時50分 】

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  • アシウスギの巨木が残る京都大芦生研究林(南丹市美山町)
  • 国定公園指定区域
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