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ゾウの美都、引きこもりから回復 京都市動物園、2年ぶり外へ

2年ぶりにグラウンドに出てくつろぐアジアゾウの美都(京都市左京区・京都市動物園)
2年ぶりにグラウンドに出てくつろぐアジアゾウの美都(京都市左京区・京都市動物園)

 京都市動物園(京都市左京区)で、ゾウ舎の新築に伴う環境の変化で舎内に引きこもっていたアジアゾウの美都(みと)(メス・推定45歳)が、2年ぶりにグラウンドで動き回る姿を見せるようになった。飼育の都合で転居を余儀なくされたため、市民やファンからは心配や園への非難の声も上がっていたが、ようやく元気を取り戻し、飼育員や来園者らは胸をなでおろしている。

 美都は1979年から旧ゾウ舎に住んでいたが、ラオスから寄贈された子ゾウの飼育のため建てられた新ゾウ舎に2014年10月、転居した。現存する国内で最も古いゾウ舎として美都が長く過ごした旧舎はその後、解体された。

 新ゾウ舎に移った直後から外に出なくなった美都の気持ちを落ち着かせようと、クラシック音楽を流したり、グラウンドに大好物のイモをつるしたりするなど試行錯誤を繰り返したが効果がなかった。今年1月に恐る恐る外に出たこともあったが、一度扉を閉めてゾウ舎に戻れなくしたところ、再び警戒心を強めて引きこもっていたという。

 ところが今月18日に突然、美都がグラウンドに出て歩き回るようになった。心配する周囲の気持ちが届いたのか、市民がこの春にゾウ舎の脇に植え、秋に収穫した山盛りのイモもグラウンドで瞬く間に完食。安心できる場所でしか行わない排便も外でするようになり、かつての元気な姿を取り戻した。

 同園の獣医師の岡橋要さん(48)は「元気な子ゾウとは対照的にふびんな美都がかわいそうと、批判の声も園に寄せられていた。どういう気持ちの変化で外に出られるようになったのか分からないが、本当に良かった」とホッとした様子。

 美都を見に来た会社員の一柳あきさん(38)=北区=は「出られる日がいつ来るのかと心配していた。知能の高い動物がとる行動だけに、私たちもいろいろと考えさせられる」と話していた。

【 2016年10月29日 23時10分 】

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