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レアでバラエティー? キャラがいざなう京都府南部の社寺

山城地方の社寺ゆかりの動物たち
山城地方の社寺ゆかりの動物たち

 世界遺産の平等院(京都府宇治市)の鳳凰堂屋根で輝く一対の鳳凰像は有名だが、府南部の山城地方の社寺には、鳳凰だけでなく、個性的なキャラクターがたくさんいることをご存じだろうか。全国的には京都市と奈良市に挟まれて埋没している印象もある山城地方だが、「ゆるキャラ」や「ポケモンGO」のブームもあって、社寺にまつわる動物たちの伝承や境内のシンボルが注目を集めている。山城の社寺に出現する動物たちから、ほんの一部を紹介する。

■ウサギ、サル、ハト、カニ… 由緒ある動物たち

 宇治神社(宇治市宇治)の鳥居をくぐると、清らかな水を口から注ぎ出すウサギが参拝者を出迎える、愛らしくも躍動感のある鋳物のウサギは、1967年に氏子有志が寄贈した。

 応神天皇の皇子で神社の祭神である莵道稚郎子(じのわきいらつこうさぎ)の伝説に、ウサギが登場する。河内の国から宇治へ向かう稚郎子を一羽のウサギが先導した。振り返りながら道案内したことから「みかえり兎(うさぎ)」と称され、人を導く神の使いになった。ウサギにちなむ「うさぎおみくじ」が人気を集める。

 猿丸神社(宇治田原町禅定寺)は、「小倉百人一首」(平安末期から鎌倉初期)の歌人の1人である猿丸太夫にちなむ。サルの石像は1970年代に子孫から寄贈されたといい、岡兵庫宮司(70)は「親しみを感じてもらっている」と話す。「病が去る」の語呂合わせで、参拝者が石像をなでて無病息災を願う。

 石清水八幡宮(八幡市八幡)には、創建時に神様の道案内を担ったとされるハトがそこかしこに見られる。朱塗りの楼門に輝くハトの銅板飾りや本殿の欄間彫刻、鳩(はと)瓦。御朱印の文字も「八幡大神(はちまんおおかみ)」の文字の「八」を左右2羽のハトが寄り添う姿に見立てたハト。女性たちに「かわいい」と評判で、三重県から訪れた坂本恵梨さん(37)は御朱印を手に「ここまで来たかいがあった」。

 酬恩庵(京田辺市薪)は一休禅師が再興した寺として知られるが、一休さんが絵のトラを捕まえるとんち話にちなむトラの衝立(ついたて)がある。8年ほど前に寺が設置したもので、田辺宗一住職(67)は「記念撮影をする参拝者が多い。とんち話を実話と思っている人もいる」と笑う。

 蟹満寺(木津川市山城町)は、今昔物語にある説話「カニの恩返し」が縁起として伝わる。観音を厚く信仰していた娘が村人に食べられそうになっていたカニを助けたところ、災難を巻き起こすヘビから娘を助けたという。現在も周辺の川には多くのカニが生息し、さい銭箱や灯籠など、境内のあちこちにカニをあしらった寺の紋がある。お守りや土鈴などの品もカニ尽くし。カニを起源に持つ寺は全国でも珍しく、好評だという。 

【 2016年11月06日 17時00分 】

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