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震災テーマ、福島の祈りアートに 地元美術家ら京都で展覧会

古層から現れ、開花したミズアオイを象徴的に使う吉田さんの展示(京都市東山区三条通神宮道東入ル・KUNST ARZT)
古層から現れ、開花したミズアオイを象徴的に使う吉田さんの展示(京都市東山区三条通神宮道東入ル・KUNST ARZT)

 東日本大震災をテーマに現代美術家たちが表現した展覧会「フクシマ美術」が、京都市東山区三条通神宮道東入ルのギャラリー「KUNST ARZT(クンスト・アルツト)」で開かれている。地下の古層に眠っていた種が津波によって地表に現れ、発芽、開花したミズアオイを使った地元美術家の秀作など、鎮魂や未来への思いを込めた展示を行っている。

 福島県いわき市の美術家吉田重信さんや京都の作家ら6人(組)が出展した。

 ミズアオイは人間が湿地を干拓地へ変える中、姿を消した準絶滅危惧種。震災後、相馬市の海岸沿いなどに群生しているという。吉田さんはその花の写真を撮影し、種子を鉛の板でくるんで次世代に託す作品などを展示。慰霊の思いを広げるため、ギャラリーでも種をカプセルに入れて配っている。

 京都市立芸術大教授の井上明彦さんは、汚染土を覆う遮水シートの起伏で会津磐梯山や猪苗代湖など福島の地形を再現、窒息しそうな山河を印象づけた。美術集団「Chim↑Pom(チンポム)」は、震災直後のがれきの町で円陣を組み、気合を入れる地元の若者たちの映像を出品。若手の作家は、道路にチョークの線を引くパフォーマンス映像を通して社会の境界のありようを問い、アートコレクターの主婦も、手作りの大雑巾に憤りと切実なメッセージを放っている。

 出品作家で画廊を主宰する岡本光博さんは「大きな視点で5年前のできごとと向き合い、未来を考えてほしい」と話している。25日まで。月曜休。無料。

【 2016年12月14日 13時50分 】

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