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奇跡のアジサイ、震災の記憶を後世に 京都で栽培

東日本大震災で決壊したダム湖底から見つかり、亀岡に届いたアジサイ。市民有志は挿し木で増やし、市内外に広げる夢を描く(京都府亀岡市篠町)
東日本大震災で決壊したダム湖底から見つかり、亀岡に届いたアジサイ。市民有志は挿し木で増やし、市内外に広げる夢を描く(京都府亀岡市篠町)

 東日本大震災で決壊した福島県須賀川市のダム湖の底で見つかった「奇跡のアジサイ」を広めようと、苗木を譲り受けた京都府亀岡市の住民が7日、挿し木で増やす活動を始めた。亀岡市でも1951年に平和池水害が起き、多くの犠牲者が出た。須賀川市の住民と共に災害の記憶を語り継ぐため、アジサイを通じて交流を深める。

 活動を始めたのは、平和池水害伝承の会を中心とする住民有志。須賀川市の農業ダムが決壊して8人が死亡・行方不明となったことを知り、義援金を届けたことから交流が生まれ、昨年6月に須賀川市から苗木が贈られた。

 伝承の会代表の中尾祐蔵さん(73)=篠町=が自宅で3株を大切に育ててきた。復興のシンボルでもある奇跡のアジサイを市内各地に配り、水害の恐ろしさや防災対策の大切さを伝えるため、株を増やすことにした。

 NPO法人亀岡・花と緑の会の会員ら4人と挿し木を行った。雨の中、茎をハサミで切り、83本を植えた。

 中尾さんは「両市で起きたダム決壊の教訓を後世に伝えるため、アジサイの栽培が亀岡市全域に広がればうれしい」と話している。一部を帰郷させる計画も温めている。

 奇跡のアジサイは、2013年にダム湖底で群生しているのを地元住民が見つけ、復興の願いを込めて全国に株分けした。

【 2017年06月08日 12時17分 】

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