拉致被害者の蓮池薫さん「夢と絆奪われた」 滋賀・草津で講演
滋賀県草津市立人権センターの「いのち・愛・人権のつどい」が23日、同市野路6丁目の草津クレアホールであり、北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さん(59)が講演した。
蓮池さんは1978年、中央大在学中、新潟県柏崎市の海岸で拉致された。講演では拉致から日本へ帰還するまでの変遷を紹介し、「夢と絆を一瞬にして奪われた」と語った。
冒頭、蓮池さんは緊迫する北朝鮮と各国の対立に触れ、「チキンレースのような状況だが、戦争には踏み込めず、対話の局面がくる」と指摘した。
日本の対応策として「被害者を返せば電気事業などの支援をするといったプレッシャーをかける」とし、「北朝鮮にごまかされないよう、現地にいる生存者情報の収集が必要」と主張した。
市人権擁護推進協議会などが主催。会場には800人の来場者が訪れた。
【 2017年09月24日 12時15分 】