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旧海軍駆逐艦の砲身、若者ら引き揚げ 京都・舞鶴で展示目指す

引き揚げられた駆逐艦「菊月」の主砲の砲身(舞鶴市余部下・ジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所)
引き揚げられた駆逐艦「菊月」の主砲の砲身(舞鶴市余部下・ジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所)

 第2次世界大戦中に南太平洋で沈んだ旧海軍の駆逐艦「菊月」の砲身が現地で引き揚げられ、建造の地の舞鶴市で修理が行われている。引き揚げを企画した府内外の若者たちは、市内での展示を希望している。

 広島県呉市の大和ミュージアム(市海事歴史科学館)などによると、菊月は1926年に舞鶴海軍工廠(こうしょう)で建造。佐世保鎮守府(長崎県佐世保市)に所属し、42年にソロモン諸島沖で米軍の攻撃を受け、放棄された。現在も海上から船体を確認できる。

 中心になったのは、金属器具・道具店従業員佐瀬賢太郎さん(20)=千葉県山武市。祖父が特攻隊員だったことから旧海軍の艦艇に関心があり、菊月の存在を知って2015年に現地を訪問。「一部でも日本で保存したい」と考え、16年に一般社団法人「菊月保存会」を設立し、本格的に活動を始めた。

 メンバーは会員制交流サイト(SNS)などを通して集まった京都や大阪、愛知などの10~60代の大学生や会社員ら約20人。活動資金はインターネットを使ったクラウドファンディングで募った。メンバーで舞鶴市出身の花園大4年安田航太さん(22)=京都市中京区=は「ブログで知って興味を持った。地元の人間として何かしたいと思った」と語る。

 現地に渡航を重ねて政府や地主らから許可を得て、6月に長さ5・6メートル、重さ3トンの主砲の第4砲身をクレーンなどで引き揚げ、輸送船と車で9月に舞鶴市に運搬。舞鶴海軍工廠が前身の造船会社で、さびの除去や塗装をしている。

 佐瀬さんは「最初は『引き揚げなんてできないだろう』という批判があったが、多くの支援があり、菊月の故郷に帰すことができた。戦争を伝える資料として活用してほしい」と話す。

【 2017年09月28日 11時42分 】

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