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原発廃止のメッセージ、写真に託す 福島出身の男性、京都で展示

福島県の被災地で撮りためた写真を解説する高木さん(京都市下京区、ひと・まち交流館京都)
福島県の被災地で撮りためた写真を解説する高木さん(京都市下京区、ひと・まち交流館京都)

 京都や滋賀で会社員時代を過ごした福島県浪江町出身の写真家・高木成幸さん(74)=東京都=による放射能をテーマにした写真展が18日から、京都市下京区のひと・まち交流館京都で始まる。膵臓(すいぞう)がんの病状が進みながらも「最後のあいさつを」と抗がん剤を絶って展示に臨み、原発廃止のメッセージを京都に託す。

 同県浪江町に生まれた高木さんは大学卒業後、京都市内の企業に就職し、下鳥羽や泉涌寺周辺で会社員時代を2年間過ごした。その後、米国の研究機関で、後にタカラバイオ(草津市)の社長となる加藤郁之進さんと出会う。帰国後、東京の企業で働いたが、51歳の時に加藤さんに誘われてタカラバイオへ転職。向日市から滋賀に通って社業にいそしんだ。

 若い頃からカメラが趣味で、2011年の福島第1原発事故後、高木さんは「ヒューマンエラーの事故は必ずまた起こる」と故郷に入り、記録を残すために撮影を続けてきた。今回会場で展示する約60枚の写真は、積み重なった除染土、殺処分となるウシ、首が落ちた地蔵、疲弊の中がれきを拾う人々と、被災地の現実を感じさせる。

 5年前には旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の現場周辺も取材した。周囲で復興していく町を見ながら浪江町のイメージを重ねたが、「チェルノブイリ周辺では汚染土の上に土を積み重ねて遮断している。日本では除染しているが、放射能は決して取り去ることはできない」と疑問を呈す。

 病状が進み、体調がおもわしくない中、「世話になった京都や滋賀の人にどうしても伝えたい」と14日に立命館大であったナルク京都ことの会主催の復興の集いにも参加した。「京都と滋賀にも近くに原発はある。原発はテロのターゲットになる危険性もはらむ。震災時に渋滞で動けない車の列や混乱する避難所の写真などを見て、有事に向けた対応の必要さを感じてほしい」と話す。写真展は26日まで。無料。

【 2017年10月18日 09時07分 】

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