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謎の穴開き石、江戸期の橋脚台か 京都府立植物園に4個

植物園内で見つかった謎の穴あき石の一つ。くさびを打ったような小さな穴もあった(京都市左京区・府立植物園)
植物園内で見つかった謎の穴あき石の一つ。くさびを打ったような小さな穴もあった(京都市左京区・府立植物園)

 人工的に大きな穴が開けられた謎の石が京都府立植物園(京都市左京区)に4個もあることがこのほど、分かった。石柱やくさびのほぞ穴の痕跡が残り、発見した市民団体は「大きな橋の橋脚台に使われた可能性が高い」と考えている。

 穴の開いた石は、市民団体「山科石切場調査・研究グループ」の池部龍夫さん(77)が植物園北側の半木神社周辺で点在しているのを見つけた。4個とも白川石で、高さは約0・6メートル、縦0・5~0・8メートル、横1・4~2・0メートルだった。中央には直径30センチ(深さ30センチ)ほどの穴が開いていてた。石の側部には、石を割る時に入れる矢穴があり、人工的に切り出された石だと分かった。

 また一つの石には大きな穴の横に小さなほぞ穴の跡もあり、視察した奥田尚橿原考古学研究所特別指導研究員は「石自体は慶長年間から切り出されていたとみられる。大きい穴は石柱のほぞ穴で、小さい穴は石橋の基礎のくさびどめの可能性があり、使われたのは江戸前期の橋ではないか」とみている。

 メンバーの武内良一さん(77)によると、五条大橋が1645年の架け替え時に白川石を使ったと記録に残っている。明治時代完成の平安神宮や京都府庁旧本館中庭には三条大橋や五条大橋で使われた橋柱が残り、作庭に利用されている。

 植物園は大正時代の1923年、「大正大典記念植物園」として完成した。造営は、京都で行われた国家的な「大正大典」と連動した府の大事業であり、武内さんは「多くの樹木が特例で集められたので、石材もそうあっても不思議ではない。いろいろと記録を調べているが、五条大橋で使われた橋脚台ではないだろうか」と推測している。

【 2017年12月27日 11時30分 】

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