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光秀の周山城、全体像判明 織豊期の特徴示す、京都市測量

調査で判明した周山城の全体像
調査で判明した周山城の全体像

 戦国武将の明智光秀が京都市右京区京北周山町に築いたとされる大規模な山城「周山城」の跡地で、市が測量調査を行い、東西1・3キロ、南北0・7キロに及ぶ城の範囲、郭(くるわ)の位置や道といった全体像を確定した。戦国期の城に革新をもたらした織田期の城郭の遺構が山中にほぼ現存しているとみられる。専門家からは発掘調査を求める声が出ている。

 周山城は、市京北出張所西側にそびえる黒尾山(標高509メートル)の尾根沿いにあったとされる。関連史料は少なく、城跡がうっそうとした山林にあるため、過去の調査では大まかな分布しか分かっていなかった。

 今回の調査は城跡一帯の林道計画を受け、2017年2~12月に行った。ヘリを使った「航空レーザー測量」と目視調査で、詳細な城跡の配置図(縄張図)をつくった。

 城は東西に分かれ、天守台とみられる石塁を備えた「東城」の中心部(標高480メートル)から、山の尾根伝いに放射状に約50の郭がだんだんに連なり、「西城」にも10以上の郭があることを確認した。道は、東側の正面に当たる大手筋のほか、城の西方向や南方向につながる導線、各郭を結ぶ道筋が明らかになったという。

 調査した市文化財保護課の馬瀬智光さんは「織豊期城郭の特徴の一つである石垣が想定以上に多用されている。郭に直線的に入ることができないよう土塁を築く『折れ』も目立ち、戦国期らしい実戦に向けた構造がそのまま山中に残っている」と話す。

 周山城は、織田信長の命を受けた光秀が1575(天正3)年からの丹波攻略に向け築いたとされる。茶人の津田宗及が城内の月見に招かれたことを書き残し、1582(天正10)年の山崎の合戦後に豊臣秀吉が訪れたとする史料もある。

 城郭に詳しい滋賀県立大の中井均教授は「石垣や天守、瓦という織豊期城郭ならではの特徴を備えた典型的な城の一つだ。信長時代の城は秀吉や徳川家康が改造したり、廃城したりしてほとんど現存せず、織田期の城郭建築を研究する上で安土城に並んで貴重な遺構。国の史跡にふさわしい城跡といえ、発掘調査が待たれる」と話している。

【 2018年05月26日 17時00分 】

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