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鎌倉前期の建物跡やガラス玉発見 京都、有力貴族の邸宅か

発掘現場から見つかったガラス玉。建物内の装飾に使われた可能性がある(京都市埋蔵文化財研究所提供)
発掘現場から見つかったガラス玉。建物内の装飾に使われた可能性がある(京都市埋蔵文化財研究所提供)

 京都市埋蔵文化研究所が南区東九条室町で行った発掘調査で、鎌倉時代前期ごろの建物跡やガラス玉が見つかった。末法思想の影響を受けて貴族が邸宅内に建てて仏像を安置した「持仏堂」か、倉庫の可能性が高いという。市考古資料館(上京区)で9日から開く速報展で現場写真や出土品を紹介する。

 平安京左京九条三坊八町に当たる約750平方メートルを昨年8~11月に調査した。建物跡は東西12・4メートル、南北11メートル。柱を建てる礎石を置く約30の穴が規則的に並び、穴の中にこぶし大の石を埋める地盤改良を施していた。ガラスの玉と小片の2点が出土。ガラス玉は直径3センチほどで、穴があき、光を当てると青い色を帯びる。

 埋文研によると、平安京内では寺院の建設が禁じられていたが、末法思想が広がった平安後期以降、八条-九条で貴族が持仏堂を建てていたことが史料で分かっている。調査では、重い建物の柱を支えた礎石の穴が多数あり、建物内の装飾などに用いられたガラス玉が見つかったことから、持仏堂の可能性が高いとみる。

 一方、隣接する東西の道路(針小路)跡では、土を掘削して入れ替え、石も埋めて路面を補強していた。一帯は平安後期の院政期ごろから急激に開発が進んで平安京南部の玄関口となったことから、物資運搬に備えた道路と倉庫だった可能性も残るという。

 埋文研の南孝雄調査課長は「持仏堂であれば平安京で3例目となり、鎌倉幕府に近い有力貴族の邸宅のものだろう。倉庫の可能性も捨てきれず、検証を重ねたい」とする。速報展は7月22日まで。同16日を除き、月曜日と同17日は休館。無料。

【 2018年06月07日 23時50分 】

ニュース写真

  • 発掘現場から見つかったガラス玉。建物内の装飾に使われた可能性がある(京都市埋蔵文化財研究所提供)
  • 発掘調査で見つかった平安京内の鎌倉前期ごろの建物跡。白線内に貴族の持仏堂か、倉庫があったとみられる(京都市南区東九条室町)
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