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亡父に届け「全力応援」 龍谷大平安・上野選手

甲子園練習でメンバーをサポートする龍谷大平安高の上野選手(兵庫県西宮市・甲子園球場)
甲子園練習でメンバーをサポートする龍谷大平安高の上野選手(兵庫県西宮市・甲子園球場)

 20日に開幕する第88回選抜高校野球大会に出場する龍谷大平安に、特別な思いを抱いて本番を迎える選手がいる。2年の上野鈴太郎選手(17)は一昨年に父を病気で亡くし、応援してくれた父への恩返しになればと甲子園出場を目標にしてきた。昨秋は三塁ランナーコーチを務め、4年連続甲子園出場に大きく貢献した。甲子園ではスタンド声援に回ったが、「全力で仲間を応援する」と誓う。

 東大阪市出身の上野選手は中学で硬式野球を始め、高校は「伝統校の平安しかない」と親元を離れた。入学直後の一昨年6月、母の美穂子さん(47)から父敦郎さんが入院していると連絡を受けた。「心配をかけたくなかったようで、入院していたことも知らなかった」という。病院へ駆けつけると敦郎さんの容体は安定しており「頑張ってるで」と会話も交わせた。

 だが、別れは突然だった。翌日に病院を訪ねると容体が急変、肝不全のため52歳で亡くなった。美穂子さんは「主人は子どもの顔を見て安心したのかな」と振り返る。上野選手は失意の中、亡き父に誓った。「絶対に甲子園に行くからな」

 2年になり昨秋の京都府大会と近畿大会はベンチ入り。三塁ランナーコーチとして緻密な「平安野球」を支え、近畿4強入りを果たした。

 敦郎さんにとって野球に打ち込む息子は自慢だったという。親子2人で自宅前で素振りの練習をし、「週末は試合の話ばかりしていた」と美穂子さん。上野選手は入寮する際に父にもらった手紙を今も大切に保管し、読み返す。「(おまえは)この家の星や」とのメッセージがいつも背中を押してくれた。

 今大会は開幕直前でメンバーを外れることになったが「それが僕の実力」と前を向く。21日に予定される明徳義塾(高知)との1回戦に向け「『人生には試練もある』と父が天国で言っている。一番大きな声を出し、チームの力になりたい」とアルプス席で奮闘を誓う。

【 2016年03月19日 20時26分 】

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