レスリングと柔道、二刀流挑む 京都の高校生
東山高(京都市左京区)柔道部の3年谷本優駿(まさたか)さん(18)が、レスリングの全国高校総体(インターハイ)京都府予選で優勝し、3年連続で今夏の本大会出場を決めた。専門の柔道では個人3位と惜しくも全国切符を逃したが、格闘技の「二刀流」に挑む谷本さんは「最後のインターハイ。まずは1勝が目標」と闘志を燃やす。
南区の唐橋小2年で柔道を始め、八条中では京都市春季総体などで優勝した。高校では171センチ、101キロの体格を生かし、100キロ級の試合で活躍。副主将としてもチームを引っ張っている。
東山高柔道部では10年ほど前から強化の一環としてレスリングの練習を取り入れている。前監督の塩貝省吾教頭(51)は「レスリングの投げ技や寝技は柔道にも生かせて勉強になる」と話す。谷本さんも「つながるところが多い。練習も楽しかった」と1年から取り組んできた。
塩貝教頭はレスリング強豪の網野高(京丹後市)などに出向いて競技の魅力を学んだ。「ひたむきに競技と向き合う姿勢に刺激を受けた。こちらが柔道部員でも嫌な顔をせず、レスリングの大会に出させてもらい本当にありがたい」と感謝する。
レスリング専用のマットはなく、練習は柔道場で行う。選手は柔道着を脱いでTシャツと短パン姿になり、組み合って投げ技や寝技を繰り返す。道着を着ていない相手をいかに投げるか、うつぶせの相手をどうあおむけにするかを考える練習が、どちらの競技にもプラスになるという。
谷本さんは3年間、柔道の個人ではインターハイに出場できなかったが、レスリングでは春の全国選抜大会を含めて今夏が5度目の全国舞台となる。「柔道もレスリングも競技に取り組む気持ちは変わらない。得意な投げ技を中心に結果を残したい」と力を込める。
【 2017年06月25日 21時00分 】