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秀吉ゆかり、幻のブドウ発見か 京都の民家軒先に

京都市東山区の民家の軒先で育ち、実を付けた聚楽葡萄とみられる古来品種のブドウ(2015年7月、大和葡萄酒提供)
京都市東山区の民家の軒先で育ち、実を付けた聚楽葡萄とみられる古来品種のブドウ(2015年7月、大和葡萄酒提供)

 京都でかつて栽培された「聚楽葡萄(じゅらくぶどう)」とみられるブドウが、京都市東山区の民家で見つかった。豊臣秀吉へ、中国・明から贈られたとの説もある「幻のブドウ」で、長年、探索を続けてきた山梨県のワインメーカーの社長が、軒先に植えられているのを偶然見つけた。鑑定で日本の古来品種であることが確認された。現在、苗木を山梨県で育てているが、「歴史ある京都にとって貴重なブドウ。京都で栽培し、ワインにしたい」と話す。

 見つけたのは、山梨県甲州市勝沼町でワインメーカー「大和葡萄(ぶどう)酒」を経営する萩原保樹さん(52)。同じ古来品種の「甲州葡萄」を使ったワインを開発するなど、独自の国産ワインづくりに取り組んでいる。「巨峰」の生みの親で知られる故大井上(おおいのうえ)康さんの著書「葡萄之研究」を読み、聚楽に興味を持ったという。

 2012年の夏、出張で京都を訪れた際、散歩中に聚楽と思われるブドウを見つけた。枝を譲り受けて検証を進め、15年夏に専門機関に依頼してDNA鑑定をしたところ、鎌倉時代に栽培が始まった甲州と同じ古来品種と分かった。民家の住人に聞くと、代々植えられている木で、別の土地から持ち込まれた可能性は考えにくいという。

 萩原さんによると、聚楽の来歴や特性は定かではないが、葡萄之研究には「支那産品種と密接なる関係を存する」とある。

 起源については、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際、朝鮮半島から持ち帰った▽関白となった秀吉に明が贈った▽行商人が苗を京都に持ち込み、京都の松屋町通上長者町に植えた-など諸説ある。ただ、京都の市街地開発で栽培が減り、葡萄之研究が書かれた1930(昭和5)年時点で、一部の民家に残るだけとされていた。

 古来品種は甲州や聚楽のほか、「紫葡萄」や「天草高浜葡萄」など計7種類あり、いずれもルーツは同じとされる。萩原さんは今回見つかった聚楽とみられる古来品種について、「京都は日本の文化の発祥地。各地の古来品種のブドウもここから広がったと思う。京都の宝として、京都の地で栽培を目指したい」と話している。

【 2016年01月07日 17時10分 】

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