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糖尿病でもスイーツを 京都府立医大病院と開発

自身の糖尿病の経験を生かし、低糖質のスイーツを京都府立医科大付属病院と共同開発した松本さん(大津市本宮2丁目・メゾンドロースノア)
自身の糖尿病の経験を生かし、低糖質のスイーツを京都府立医科大付属病院と共同開発した松本さん(大津市本宮2丁目・メゾンドロースノア)

 大津市内で洋菓子店を営む糖尿病のパティシエが、京都府立医科大付属病院(京都市上京区)と低糖質スイーツを共同開発した。食事制限などで我慢を強いられる自身の経験から、安心や幸せを感じられるよう味や価格にもこだわった。同じ病気に苦しむ人の間で静かな人気を呼んでいる。

 大津市本宮2丁目の菓子工房「メゾンドロースノア」の松本祥宏さん(34)。29歳で菓子職人の道に入ったが、急に甘いものを食べる生活に変わり、1年ほどして職場で倒れた。京都の実家に近い同病院で糖尿病と診断され、入院した。

 食事制限が一生つきまとう不安に加え「この仕事を続けられないかも」とショックを受けた。同病院糖尿病医療チーム「Team FUTABA(チームふたば)」の医師から「糖尿病でも一線で活躍する職人がいる」と励まされ、京都や東京で修業を続けた。

 独立開業の準備を進めていた2013年の冬、チームふたばから「おいしい低糖質のスイーツを作れないか」と依頼された。同病院の医師や患者を対象に試食会を開き、改良を重ねた。14年秋の開店に合わせ、焼き菓子やプリン、生チョコレートなど5種類の「ふたばスイーツ」を発売した。

 商品は100キロカロリー未満で一般的な洋菓子と比べ糖質は半分程度。小麦粉や卵黄の量を減らし、小ぶりにして価格も抑えた。「砂糖を使わなくても香りを混ぜることで甘みは感じる」という考え方に基づき、カカオやバニラビーンズの風味にこだわる。松本さんは「商品コンセプトは週1回食べても問題のないもの。つらい食事制限や運動のモチベーションになれば」と話す。

 ふたばスイーツは府立医大病院の売店でも販売している。糖尿病患者だけでなく、血糖値の高い妊婦やダイエット中の人にも好評という。

 松本さんの主治医だったチームふたばの山崎真裕医師(45)は「血糖値の上昇が気になったり、食べ終わった後も罪悪感を感じたりする患者はいる。当事者である松本さんだからこそ、患者にとって本当にいいものを作れる」と説明する。

 松本さんは「ふたばスイーツを開発することで菓子づくりの基礎や理論を掘り下げられ、職人として肥やしになった。ケーキやシュークリームも商品化したい」と意欲を見せる。

【 2016年03月27日 09時33分 】

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