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墨染桜の美、次世代に 京都、遺伝子継ぐ4代目植樹

白く愛らしい花を咲かせた3代目の墨染桜(2012年撮影)=墨染寺提供
白く愛らしい花を咲かせた3代目の墨染桜(2012年撮影)=墨染寺提供

 「桜寺」として親しまれる京都市伏見区の墨染寺でこのほど、地名や寺号の由来になった「墨染桜」の遺伝子を受け継ぐ4代目の若木が植樹された。3代目が病気で枯れてしまったためで、早くても来春という4代目の開花を関係者たちが心待ちにしている。

 墨染桜は、874(貞観16)年の開基当初からあり、歌人の上野峯雄が詠んだ和歌「深草の野辺の桜し心あらば今年ばかりは墨染に咲け」(古今集)から名付けられた。小さく白い花が特徴で、4月の見頃には1日に2千人が訪れるという。

 墨染寺によると、3代目は約20年間、花を咲かせたが、数年前から徐々に少なくなっていた。これまでは枯れる度に接ぎ木してきたが、次世代に墨染桜の遺伝子を残そうと、林木育種センター関西育種場(岡山県)に依頼。同センターは名木や希少木を後世に伝えるプロジェクトを進めており、関西育種場で2年がかりで育てられた若木2本を新たに植樹することにした。

 同プロジェクトに認証された木は、関西育種場が管轄する19府県に88種、京都府内では墨染桜を含めて38種ある。今後、遺伝子の特性調査など生育状況を記録し、データベースとして公開する。

 4代目の開花は、生育具合によって数年後になる可能性もあるという。住職の妻で桜を世話する田中政子さん(86)は「地域のシンボルである木を次世代に残せて安心した。今年の墨染桜を楽しみにする人には申し訳ないが、開花までしばらく待っていただければ」と話している。

【 2017年03月31日 17時00分 】

ニュース写真

  • 白く愛らしい花を咲かせた3代目の墨染桜(2012年撮影)=墨染寺提供
  • 4代目になる墨染桜の若木を植樹する関係者(京都市伏見区・墨染寺)=墨染寺提供
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