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「京都盲唖院」関係資料、重文に 国内初の公立支援学校

点字の導入以前に作られた木製教材「木刻凸凹字」(左)と、凸状に加工した紙製の教材。子どもたちは手で触れて文字の形を学んだ(京都市北区・京都府立盲学校)
点字の導入以前に作られた木製教材「木刻凸凹字」(左)と、凸状に加工した紙製の教材。子どもたちは手で触れて文字の形を学んだ(京都市北区・京都府立盲学校)

 明治時代初期に開校した国内初の公立特別支援学校「京都盲唖(もうあ)院」の関係資料が重要文化財に指定されることが、このほど決まった。近代日本の障害者教育で先駆的な役割を果たした教材や文書の数々。資料を保管する府立盲学校(京都市北区)、府立聾(ろう)学校(右京区)の教師らは「ゼロから創意工夫で取り組んだ教育内容が評価された」と喜び、資料の活用を模索し始めている。

 盲唖院は1878(明治11)年に設立。すでに番組小で視覚・聴覚障害向けの教育に取り組んでいた古河太四郎が初代校長を務めた。子どもの障害に応じた教材開発や、海外の先進事例の導入により、基礎学力の習得と、手に職をつけるための職業訓練に力を入れた。

 指定されるのは、板に彫った文字に触れて形を学ぶ「木刻凸凹字」や、米国で考案された口や舌の動きで発音を学ぶ「視話法」の説明図など教材・教具類、開校や寄付に関する文書など多様な計3千点。

 背中や手のひらに指で文字を書いて教える盲唖院の授業の様子を描いた「盲生背書之図」や、日本画家として成功した卒業生の作品も含まれる。近代教育史上、学術価値が高いと評価された。

 盲唖院は、府立盲学校と府立聾学校の前身にあたる。両校の資料室には、特徴的な教材のほか、学校の歩みを伝えるパネルを展示。事前予約で見学可能で、研究者も利用しているという。

 「今回の指定は、子どもの励みや教師の努力の礎になる」と聾学校の酒井弘校長(62)は喜び、「重文を持つ学校に恥じない教育を進めたい」と気を引き締める。

 盲学校の中江祐校長(58)は「資料が伝える一人一人にあった教材開発は現在にも通じる。自分たちの教育活動に生かしたい」といい、活用法を探っていくという。

【 2018年03月14日 00時10分 】

ニュース写真

  • 点字の導入以前に作られた木製教材「木刻凸凹字」(左)と、凸状に加工した紙製の教材。子どもたちは手で触れて文字の形を学んだ(京都市北区・京都府立盲学校)
  • 教師が手書きで作成した教科書。当初、教材は手作りされた(右京区・府立聾学校)
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