「119指針」「110運動」と聞くと、歳末の防火や防犯活動かと思う人もいるだろう。実はいずれも働き方改革につながる数年前からの企業キャンペーンだ。夜の宴会をそこそこで切り上げ、翌日の仕事の能率を上げるためという▼「119」は1種類の酒で1次会まで、午後9時前に帰宅する。韓国企業が発祥のよう。伊藤忠商事は「110」を呼び掛ける。社内の飲み会は1次会のみ10時までとし、社員の健康に配慮したという▼飲食店情報サイトの「ぐるなび」によると、忘年会の開始時間を早める「超アーリー忘年会」や「時短忘年会」「ランチ忘年会」がトレンド。早帰り志向は定着しつつあり「午前さま」は今や死語だろう▼一方、忘年会で訪れた店を再び利用したいと思った客は9割超というアンケート結果もあるという。若い層には宴会を敬遠する風潮もあるが、飲食店にとってはかき入れ時であり、お得意様を発掘する好機でもある▼クリスマスと忘年会が一緒という職場もあり、師走の宴会商戦は熱い。今年の忘年会のピークは20日とされる▼令和最初の締めくくり。飲めない人にも配慮しながら「飲みニケーション」で1年の労苦を忘れるのもいいものだ。深酒で悪酔いして理性まで忘れ、警察や消防のお世話になることは避けたいが。