湯船の周りに腰掛けのある「大阪式」と、裸婦像など華美な装飾が特徴の「京都式」両方の特徴が合わさった浴場(写真はいずれも10月31日、福知山市西長・櫻湯)

湯船の周りに腰掛けのある「大阪式」と、裸婦像など華美な装飾が特徴の「京都式」両方の特徴が合わさった浴場(写真はいずれも10月31日、福知山市西長・櫻湯)

木製のロッカーや柳行李、ステンドグラスなど昭和の懐かしい雰囲気をとどめている脱衣場

木製のロッカーや柳行李、ステンドグラスなど昭和の懐かしい雰囲気をとどめている脱衣場

建築廃材などを使って20年以上湯を沸かしているボイラー。釜にひびが入るなどして使い続けるのが難しくなった

建築廃材などを使って20年以上湯を沸かしているボイラー。釜にひびが入るなどして使い続けるのが難しくなった

閉店のお知らせが張られた出入り口。営業最終日はのれんが掛かる前から大勢の銭湯ファンが集まっていた

閉店のお知らせが張られた出入り口。営業最終日はのれんが掛かる前から大勢の銭湯ファンが集まっていた

 明治時代創業の京都府福知山市の銭湯「櫻湯」がこのほど、閉店した。創業時の面影を残すタイル類などが、銭湯好きの心をくすぐった。多くのファンが別れを惜しんだ“最後の1日”を写真に収めた。

 1904(明治37)年築。全国に6軒ある国登録有形文化財の銭湯よりも古い。店主の井川精一さん(74)が父親から店を引き継ぎ運営してきたが、客足減やボイラー老朽化を受け閉店を決めた。
 最終日の10月31日は開店前から、近畿各地の銭湯ファンが詰めかけた。昔ながらの番台で入浴料を払った後、年季の入った柳行李(ごうり)や体重計に囲まれながら服を脱ぐ。浴槽や洗い場はすぐに満員となり、ステンドグラスや裸婦像などの装飾品を眺めながら、熱々の湯を楽しんでいた。
 兵庫県の会社員の男性(43)は「SNSで閉店を知り駆けつけた。最後なのはさみしいが、入れて幸せだった」と笑顔で話した。