高島市が新しいごみ処理施設整備に向けて取得する用地一帯。手前は安曇川(高島市朽木宮前坊)

高島市が新しいごみ処理施設整備に向けて取得する用地一帯。手前は安曇川(高島市朽木宮前坊)

 滋賀県高島市議会は20日に再開した定例会本会議で、2025年4月稼働開始予定の新しいごみ処理施設の用地取得案を賛成8、反対9で否決した。13日に市の原案を否決した市会産業建設委員会と同様、「浸水被害の恐れに対し、危険性回避の説明が十分でない」とした。福井正明市長は「後戻りはできない」として、来年の3月定例会で、整備費用を盛り込む一般会計当初予算案とともに、用地取得案を再提案する方針。


 取得する用地は朽木宮前坊区の約4・4ヘクタール。市は今年11月に地権者と仮契約を結んだ。土地開発基金から約1億3400万円を使って取得する案を提案した。
 当該地は安曇川流域で、100年に1度程度の大雨の「浸水想定区域」内にある。市は対策として、200年に1度程度の大雨を想定した盛り土(かさ上げ)や、施設が浸水しても支障が生じないよう傾斜路を設ける対策を挙げて理解を求めていた。施設整備の財源には、24年度末が発行期限の合併特例債を充てる方針。
 市議からは「盛り土の耐久性について、明確な回答はない」「異常気象により、想定以上の浸水の恐れもある」などの意見が出た。福井市長は、否決を受けて「県には、安曇川の堤防かさ上げや川底の浚渫(しゅんせつ)を要請している。否決したのなら、代案を示すべきだ」と語った。
 傍聴席(36席)は満席となり、市民の関心の深さをうかがわせた。
 市会定例会は、一般会計補正予算案など19件を可決して閉会した。