2019年も残すところあと1週間あまりとなりました。元号が令和となり、喜ばしい出来事があった反面、自然災害や凶悪な事件、悲惨な交通事故なども印象に残ります。滋賀でも、この1年さまざまな出来事がありました。歳末恒例の京都新聞社が選んだ「10大ニュース」で振り返ります。

1.園児の列に車 16人死傷

車が園児の列に突っ込んだ事故現場 (5月8日午前11時9分、大津市)

 5月8日午前10時14分ごろ、大津市大萱6丁目の丁字路で、右折の乗用車と直進の軽乗用車が衝突し、はずみで軽乗用車が歩道上で信号待ちをしていた「レイモンド淡海保育園」(同市萱野浦)の園児と保育士計16人の列に突っ込んだ。いずれも2歳の男児と女児が死亡し、14人が重軽傷を負った。

 右折車の女=当時(52)=は、確認を怠って右折したため過失割合が大きいと判断され、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)罪などで起訴された。女は法廷で謝罪する一方、「事故の瞬間を思い出せない」などと話し、現在も公判中。

 現場の歩道と車道の間に防護柵などがなく、園児の散歩コースの安全対策が課題になった。大津市が未就学児の活動エリアを示す「キッズゾーン」を試験導入するなど、幼い子どもたちの命を守る取り組みが進む契機となった。

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2.西山さん無罪へ 最高裁再審決定

再審が確定し、支援者たちに祝福される西山さん(右から2人目)=3月19日、大津市

 東近江市の湖東記念病院で2003年、男性患者の人工呼吸器を外して死亡させたとして殺人罪で12年間服役した元看護助手西山美香さん(39)の再審請求について最高裁が3月18日、裁判のやり直しを決定。検察側が10月までに有罪立証を事実上断念する方針を固め、西山さんの無罪が確定的になった。

 再審では、確定判決で有罪の根拠となった「チューブを外した」との西山さんの自白調書は、捜査官の誘導があったとして証拠から排除され、再審開始の決め手となった「自然死の疑いがある」とした医師の意見書は採用される見通し。

 滋賀県警が作成した西山さんに有利な証拠を、検察に送致していなかったことも明らかになり、弁護団は「意図的な証拠隠しがあったのでは」と批判した。

 京滋初となる再審公判は来年2月3日に始まり、判決は3月末の予定。

3.参院選 嘉田氏が初当選

初当選を決めて支援者と喜び合う嘉田由紀子氏(7月21日、大津市)

 7月21日投開票の参院選滋賀選挙区(改選数1)は、野党4党の統一候補として挑んだ無所属新人で前滋賀県知事の嘉田由紀子氏(69)=立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党推薦=が、再選を目指した自民党現職の二之湯武史氏(42)=公明党推薦=を破って初当選した。県内六つの衆参選挙区議席を独占していた自民「1強」に風穴を開けた。

 知名度で勝る嘉田氏は、知事時代の実績や憲法9条改正反対、消費増税中止などを訴え、29万票余りを獲得。選挙期間中に安倍晋三首相(自民総裁)が2度来県するなど党の重点支援を受けた現職に、約1万3900票差で競り勝った。

 比例代表を含め野党の国会議員がいなかった湖国に、2年ぶりに「非自民議席」が復活した。ただ接戦の一方で有権者の関心は高まらず、投票率は51・96%で過去2番目に低かった。