会館の壁面に飾られた陶板を見つめる山科中の美術部員たち(京都市山科区・清水焼の郷会館)

会館の壁面に飾られた陶板を見つめる山科中の美術部員たち(京都市山科区・清水焼の郷会館)

 「清水焼の郷(さと)会館」(京都市山科区)の駐車場壁面に、山科中の生徒たちが絵付けした陶板630枚がこのほど設置された。「京都」を題材にした多彩な作品が並び、同会館の関係者は「温かい雰囲気になってうれしい。生徒が地元に愛着を持つきっかけになれば」と満足げに話す。

 地域の文化である清水焼の魅力に触れてもらおうと、会館を運営する清水焼団地協同組合が同中学と連携し、2009年から生徒の陶芸体験を続けてきた。16年からは、殺風景だった会館の壁面を作品で飾り、卒業後もいつでも見られるようにする「タイルプロジェクト」を始め、18年まで各3年生が陶板作りに励んだ。
 生徒たちは専用の顔料を使って、12センチ四方の正方形の土台に舞妓や清水焼団地のキャラクター「きよまろ」などを描いた。その後、組合員がうわぐすりをかけて焼き上げると、美しい藍色に発色。今年6月から7月に美術部員が追加で制作し、6面ある壁をきれいに飾った。
 伏見稲荷大社など5作品を手掛けた同中の美術部員で1年の生徒(13)は「千本鳥居の奥行きを濃淡でうまく表現できた。普段は漫画を描くことが多いけど、とてもやりがいがありました」と充実の表情。同2年の生徒(14)は「焼きものという自分が育った地域の良さを思い返した。3年生の作品にもいろんな思いが込められているので、じっくり見てほしい」と笑顔を見せていた。