28年間の活動を終えた「散骨を考える会」の最後の勉強会。参加者が弔い方への思いを語り合った(京都市中京区)

28年間の活動を終えた「散骨を考える会」の最後の勉強会。参加者が弔い方への思いを語り合った(京都市中京区)

 パウダー状にした遺骨を海などにまいて故人を弔う「散骨」を通して葬送の在り方や生き方を考えてきたグループ「散骨を考える会」が12月、解散した。1991年の発足時は散骨という言葉も一般的ではなかったが、葬送の多様化に伴い近年は多くの人が知る弔い方となり、「学ぶ段階は終わった」として28年間の活動に幕を下ろした。

 散骨を考える会は、事務局を務める伊藤まゆみさん(70)=大津市=が中心となり、91年12月に初会合を開いた。乳がんを患ったことを機に自身の最期を考えた際、散骨を望んだ伊藤さん。当時は散骨を知る人や経験者が少なく、佛教大学長だった伊藤唯真・現浄土門主に相談したところ、伊藤氏を代表に迎えて勉強会を始めることになったという。
 28年間に開いた勉強会は113回。テーマは散骨にとどまらず、任意後見制度や手元供養、遺品整理など多くの人が晩年に悩む話題を幅広く取り上げた。
 ただ、最盛期は100人ほどいた会員も現在は40人程度に減少、勉強会の出席者も減少傾向にあったといい、7日の会合を最後に解散を決めた。「弔い方がどんどん多様化するなか、潮時だと思った。仲間の皆さんとともに学べた時間は本当に楽しかった」と伊藤さんは話す。
 3代目の代表を務めた医師の奈倉道隆さん(85)=伏見区=は「散骨は、遺骨が大自然と一体になる点が大きな特徴。今後も新しい葬送文化として尊ばれていくだろう」と長年の活動を締めくくった。