烏丸線全駅で設置される転落防止のホーム柵(京都市中京区・市営地下鉄烏丸線烏丸御池駅)

烏丸線全駅で設置される転落防止のホーム柵(京都市中京区・市営地下鉄烏丸線烏丸御池駅)

 京都市交通局が2028年度をめどに、線路への転落を防止する可動式ホーム柵を市営地下鉄烏丸線の12駅に順次設置する方針を固めたことが25日、分かった。京都駅など3駅は既設で、東西線を含む市営地下鉄の全駅に可動式ホーム柵が設けられることになる。事業費は約110億円を見込むが、厳しい地下鉄経営に配慮し、縮減を検討する。


 烏丸線は1981年に開業し、97年までに竹田-国際会館(13・7キロ)が整備された。各地で相次いだホームからの転落事故を受け、国が2011年に利用者の多い駅にホーム柵の設置を求めたこともあり、市は14~15年、1日平均約10万人が利用する烏丸御池、四条、京都の3駅に設置した。
 今回は22年度に北大路駅(北区)に設置後、各駅に順次取り付ける。同局は新設する12駅の本体工事に約50億円を見込む。さらに、車両が自動で定位置に停止する「自動列車運転装置(ATO)」を既存の11車両に搭載する改造費用が必要になる。財源は地下鉄事業会計の企業債(借金)で賄うほか、市一般会計からの補助金などを充てるという。
 烏丸線では09~18年の10年間で、利用者が線路に転落した事例は38件発生しているという。酒に酔った人や視覚障害者が誤って転落するケースが多く、同局はホームの端に注意を促す赤色の線を引く対策をしている。
 来年3月までに、ホーム柵設置のスケジュールを盛り込んだ計画を策定する予定。同局は「利用者の安全のため、財源を確保して速やかに柵を設置したい」と話している。