アカマツの周囲に、マツタケの胞子入りの水をまく松茸山再生委員会のメンバーら(綾部市物部町)

アカマツの周囲に、マツタケの胞子入りの水をまく松茸山再生委員会のメンバーら(綾部市物部町)

 マツタケ山に古里の山を再生する夢のあるプロジェクトに、京都府綾部市物部町で住民グループが地域ぐるみで取り組んでいる。活動6年目を迎えた山ではアカマツの植林が進み、2018年からはマツタケの胞子をまく作業も開始。「山に関心を抱き、山に入るきっかけに」と話す。

 取り組んでいるのは住民グループ「物部の将来を考える会」。地元の山では1960年代までマツタケが採れた。地域の里山の荒廃に歯止めをかけようと「松茸(まつたけ)山再生委員会」を2014年に立ち上げ、マツタケ山作りに長期計画で取り組み始めた。
 マツタケの専門家から学ぶ勉強会や京都府南丹市など産地の見学から始めた。3年目から、地域内の丘陵地でうっそうと生い茂っていた雑木を伐採し、アカマツの苗を植えた。2018年からは成長したアカマツの周辺にマツタケの胞子をまき、2019年も、委員会のメンバー十数人が11月に草刈りと胞子をまく作業を行った。
 マツタケ山を一から作る試みは全国でも珍らしく、条件がそろってマツタケが生える場合でも最低5~6年かかるとされている。松茸山再生委員会の内田幸裕委員長(36)は「地元の60代以上の住民は地域の山でマツタケがふんだんに採れたことを覚えている。山に関心を抱き、里山の整備、保全につながれば」と話している。