松下さんが手がける裂織のタペストリーなど(京都府京丹後市網野町)

松下さんが手がける裂織のタペストリーなど(京都府京丹後市網野町)

 古い着物を裂いて横糸代わりに織り込む「裂織(さきおり)」職人の松下義建さん(76)が、京丹後市網野町浜詰の工房で作品を展示している。全国の裂織展で入賞した秀作が、古布の新たな魅力を伝えている。
 松下さんは23~60歳まで西陣帯を織ってきたが、和装需要の減少に伴い着物再生の道を歩んだ。東北を中心に盛んな裂織を、西陣織で身に付けた緻密な技術を生かし、手掛ける。
 タペストリーや着物仕立てなど約50点を展示。今年11月の裂織アート&クラフト展(裂織の今研究会主催)で大賞に選ばれたタペストリーは薄い青の振り袖に花をあしらった作品で、昨冬の全国裂織公募展(全国裂織協会主催)で優秀賞を取った着物仕立てもある。
 松下さんは「丹後の人が汗水垂らして作り上げた生地が処分されるのは涙が出るほどつらい。再生・復活への思いを知ってほしい」と話している。
来年3月末まで無料で公開している(不定休、要事前連絡)。