ローマ字で書かれた明治時代の天引小学校の学校日誌(南丹市園部町天引)

ローマ字で書かれた明治時代の天引小学校の学校日誌(南丹市園部町天引)

 京都府南丹市園部町天引にあった明治時代の旧天引小の学校日誌が天引公民館で見つかった。一部はローマ字で書かれた貴重な資料で、発見した住民は山間部でのローマ字の普及に驚いている。

 天引小は1879(明治12)年に開設され、1908(明治41)年には西本梅尋常小の天引分校となり、59(昭和34)年に廃止された。「天引区の活性化と未来を考える会」事務局長の原田久さん(67)が明治から昭和にかけての大量の学校日誌を発見した。
 そのうち、1887(明治20)年6月から11月までの学校日誌がヘボン式のローマ字で書かれていた。「AME(雨)」「HARE(晴れ)」といった天気や曜日のほか、「生徒に餅を与え」などの学校の様子を書いた記述が見られる。
 京都府の亀岡市や南丹市、福知山市などの小中学校に残る学校日誌について著書のある元高校教諭田中仁さん(68)=南丹市園部町=は「明治時代の学校日誌自体が残っているのが珍しく、ローマ字で書かれたものは初めて聞いた」と語る。
 ローマ字は明治時代になって国字に採用する運動が起こり、1885(明治18)年には「羅馬字会」が結成された。その2年後に天引では、学校日誌がローマ字で書かれたことになる。原田さんは「日本のローマ字の歴史とぴったりと重なり、非常にきれいに日誌が書かれている。山間部の天引まで広がっていたことに非常に驚いた」と話す。