祖父が残した手記の朗読に合わせ、感情のこもった演奏を披露する井手口理磨さん(右)=亀岡市余部町・ガレリアかめおか

祖父が残した手記の朗読に合わせ、感情のこもった演奏を披露する井手口理磨さん(右)=亀岡市余部町・ガレリアかめおか

 「爆心500米の証言 被爆体験を聞くつどい&コンサート」が27日、亀岡市余部町のガレリアかめおかで開かれた。広島で被爆した男性が残した手記の朗読やトロンボーンの演奏などがあり、来場した200人が真剣に聞き入った。

26歳の夏、爆心地からわずか500メートルの距離で被爆した故井手口茂美さんの体験を知ってもらおうと、市民団体でつくる実行委が催した。
 「体が宙に浮いて飛ばされた」「泣き叫ぶ者もいなかった」。原爆投下直後の様子を伝える言葉の数々を、娘の律子さんが朗読。体中の皮膚がむけた看護婦の最後の言葉が、「助けて」ではなく「お母さん」だったことなども紹介された。
 孫でトロンボーン奏者の井手口理磨さんも登壇し、朗読の合間に、祖父の心情を表現した演奏を披露。会場に響き渡る低音が、悲しみをかき立てた。奇跡的に生き延びた茂美さんの手記は、「生きることは最大の幸福である」と結ばれた。
 理磨さんとドイツ人の夫による、息の合ったトロンボーン二重奏や、亀岡市ゆかりの音楽家たちの演奏もあった。