城陽酒造が国内外で販売している日本酒(城陽市奈島・同酒造)

城陽酒造が国内外で販売している日本酒(城陽市奈島・同酒造)

 京都府山城地域唯一の造り酒屋「城陽酒造」(京都府城陽市奈島)が輸出を伸ばしている。2017年度に3千リットル(300万円分)だった輸出量は18年度は6500リットル(750万円分)に増えた。中国での日本酒需要の高まりが背景にあり、島本稔大(としひろ)社長(47)は「手間がかかる製法だが、努力を評価してもらえている」と話す。

 城陽酒造は10年以上前に梅酒の輸出を始め、4年ほど前に日本酒も輸出品目に加えた。17年度までは梅酒と日本酒がほぼ半々だったが、18年度は日本酒が約7割を占めた。営業課長の大野祥平さん(40)は「中国の市場が成熟し、大手のブランド品だけでなく、こだわりの酒を求める人が増えた」と分析する。
 城陽酒造の日本酒は搾ってすぐ瓶詰めし、冷蔵するため、タンクで貯蔵する蔵元のような大量生産は難しい。酒をろ過せず、瓶に詰めてから湯煎で殺菌する製法で、大野さんは「バイヤーからは、うま味を残しつつ、すっきりした味わいだと評価されている」。
 全国約1730の蔵元でつくる日本酒造組合中央会(東京都)によると、18年の日本酒輸出総額は222億3150万円で、初めて200億円を突破。特に中国向けの伸びが著しいという。
 輸出の好調で城陽酒造では19年夏に欠品も起きたため、今季は生産量を昨季より7%ほど増やす。国によって成分表示のルールや税体系が異なり、輸出には煩雑な面はあるが、島本社長は「手間をかけるのも営業活動の一つ。生産量との兼ね合いだが、今後も伸ばしたい」と話す。