伊根湾に浮かぶいけすから、養殖に協力する白須さん(右)と舟屋サバを取り出す八木さん=伊根町

伊根湾に浮かぶいけすから、養殖に協力する白須さん(右)と舟屋サバを取り出す八木さん=伊根町

舟屋サバをしゃぶしゃぶで試食する八木さん(右)と参加者ら=伊根町平田・伊根水産会館

舟屋サバをしゃぶしゃぶで試食する八木さん(右)と参加者ら=伊根町平田・伊根水産会館

 舟屋が立ち並ぶ京都府伊根町の伊根湾でサバの養殖が進んでいる。昨年12月に町内で試食会が開かれ、試験出荷も開始。伊根ブリや伊根マグロに続く特産品に、と関係者の期待が高まっている。

 元町漁協組合長で伊根町亀島の八木一弘さん(78)が40年ほど前、漁協の営む釣り堀でサバが大きく成長したことに着想を得た。
 サバ養殖は府内初の試みで、先進地の福井県小浜市を視察。魚の養殖経験がある、同町亀島の白須主一郎さん(58)の協力も得ながら、餌のやり方などの工夫を重ねた。府水産事務所や府海洋センターも、大きさや重さ、脂のりを測定するなど支援してきた。
 伊根水産会館(同町平田)で開かれた試食会には宿泊業や飲食業などから約30人が参加。しゃぶしゃぶや最新の冷凍技術を使った刺し身に「脂が濃すぎなくて良い」「冷凍しても生と遜色ない」といった感想が出た。民宿を営む同町亀島の永濱貢さん(72)は「サバは食中毒が心配で刺し身では出せなかった。最新の冷凍技術で食中毒が起こらないなら活用したい」と話した。
 八木さんは「料理店や旅館がサバに何を求めるかを知り、いかに養殖に生かすかが課題。食べる人に応える努力をしていきたい」と語った。