あすから仕事、という人も多いだろう。勤め人の中には、暮れの28日から9連休という人もいる。日曜夕に悲しくなる小学生を笑えない。長い休みの後、どうすればスムーズに仕事に取りかかれるだろうか▼京都大の鎌田浩毅教授は昨年末の本紙夕刊「現代のことば」で「呼び水法」という方法を紹介している。その日の仕事を1割くらい残しておき、翌日の朝一番に残りをすると楽に始められると説く▼では年末に、仕事をすっきりと片付けた人はどうするか。鎌田さんは「前の日に呼び水をしては」と提案する。職場に行ってからすることを前日に一つずつ頭に思い浮かべてみるのだと▼アスリートが実践するイメージトレーニングにも共通する。ゴルファーが目を閉じてパターを構え、ボールがカップに入るまでを思い浮かべてからパットに取りかかる…あの一連の行動だ▼諸説あるが、これから始める動作を頭の中で一度やってしまうことで、未知の動きに対する恐怖心を取り除いて身体のこわばりを解く―ということらしい。初詣などで今年の目標を念ずることにも同じ効果があるとする研究者もいる▼野球場のネクストバッターズサークルに立って素振りをする。そんな気持ちで、あすの仕事場を思い浮かべる。2020年の球筋も見極めるつもりで。