富永屋への公的支援を求めて、団体が署名を呼び掛けているサイト

富永屋への公的支援を求めて、団体が署名を呼び掛けているサイト

 解体方針が決まっている京都府向日市寺戸町の旧旅籠(はたご)「富永屋」を巡って、地元住民らが団体を立ち上げ、公的支援を求める署名活動を始めている。修繕や文化財指定手続きを市に呼び掛けており、「建物の価値を多くの人に認識してもらい、後世に継承するための力を貸してほしい」としている。
 団体は市民や学識者が11月に設立した「むこうまち・西国街道の未来を考える会」。老朽化が進む富永屋は公的支援がなく、所有者の個人負担が大きいことから取り壊しが検討されている。意向を確認したメンバーが、賛同する市民を募って市に働きかけようと企画した。
 活動は、署名サイト「change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」を中心に2月まで募る。建物の屋根や壁などの修繕をはじめ、国の登録有形文化財への申請手続きなど公的な支援を市に訴える。集まった署名は市議会に提出する予定で、議会でも議論を深めてもらい、市に働きかける狙いだ。
 事務局長で写真店経営の安井昭さん(73)=京都市西京区=は、母が富永屋で仲居をしていた。「必死に働いて、自分たちを育ててくれた」と振り返る。建物への思い入れは強く、同級生でもある所有者と連絡を取り合ってきた。「富永屋に息づく歴史や、脈々と受け継がれてきた人々の営みを残して生かしてほしい。少しでも多くの人に賛同してもらえれば」と呼び掛けている。署名は同団体のフェイスブックページなどから。