桜の公園として整備が進む宝泉寺の裏山(京都市右京区京北)

桜の公園として整備が進む宝泉寺の裏山(京都市右京区京北)

 京都市右京区京北下熊田町の宝泉寺で、裏山一帯を桜の公園にする事業が進んでいる。2月ごろまでに計200本の桜の若木を植え、散策路も整備、花の咲く4月ごろには完成させる予定。公園整備には先代住職夫妻の思いがこもっており、同寺では過疎化の進む地域に元気をもたらす一助になればと願っている。


 同寺の裏手には、平安しだれや御室、金剛、楊貴妃など希少な品種の桜が十数本、約30年前に植えられ、檀家の女性たちが年間を通して手入れをしている。春にはプロのカメラマンをはじめ多くの人が訪れ、とりどりの桜をめでる隠れた名所でもある。
 今回、裏山一帯を公園にしようと、ヒノキ林を伐採し、2019年初めに高さ約5メートルのシダレザクラと仙台屋ザクラ130本を植えた。今年2月には楊貴妃、八重紅シダレ、舞姫、紅華、神代曙(じんだいあけぼの)など70本を植える。散策路を整備し、中腹付近には休憩などができる堂も建てる計画だ。
 事業の背景には、先代住職(故人)と、一緒に寺を切り盛りしてきた妻の僧侶・尾池隆子さん(87)、2人の思いがある。尾池さんは30歳の時、真言宗御室派総本山仁和寺(京都市右京区)の要請で夫と一緒に香川県から同寺に入った。寺を少しずつ立派にして代々続くように―と本堂や庫裏などを整備、ショウブ園を造って参拝者を増やす努力もしてきた。
 尾池さんは「親切な地元の人たちの協力があったからやってこられた。桜満開の公園を夫にも見せてあげたい」と完成を心待ちにしている。