「社会全体で子育てを応援する雰囲気を醸成すべし」。大津市で2012年に開かれた「パパ首長サミット」の宣言文だ▼集ったのは、自治体首長で初めて育児休業を取得した成澤廣修東京都文京区長、湯崎英彦広島県知事ら育児中の首長7人。男性の積極的な育児に向け、価値観を変える役割をリーダーが担うべきと論じ合った▼大きく遅れてきのう、小泉進次郎環境相が閣僚で初めて、育休を取ると表明した。国会や閣議に出席しつつ、出退勤時刻の調整やテレワークで子育て時間をつくるという▼いまだ男性の育休取得率は6%で、女性の82%と圧倒的な差がある。制度が整っても職責や周りの負担への懸念から取りにくい現状に、小泉氏が「空気を変えないと」と改めて一石を投じた形だ▼男性の育児分担は少子化対策に加え、女性が仕事を続けて力を発揮する上で重要だ。ダボス会議を主催する世界経済フォーラムの最新の男女格差報告で、日本は世界121位に転落した。閣僚や議員、企業幹部らリーダーの女性比率の低さが、潜在力を生かせない要因とみられている▼一昨年、就任1年目に出産休暇を取ったニュージーランドのアーダン首相は「仕事をしながら多くの女性がやってきたことと同じ」と話した。世のパパたちよ、手本はすぐ隣にいる。