被害園児の保護者のコメント

被害園児の保護者のコメント

 事故から約8カ月。節目となる判決のはずが、被告の女の突然の翻意に法廷は混乱した。16日、急きょ決まった審理再開。覚悟を決めて臨んだ被害者家族は「どれだけ加害者に振り回されるのか」と憤った。

 「やはり納得いかないことがある」。これまで起訴内容を全て認めていた女が、被告人質問で異なる主張を始めた。「弁護士に何を言っても聞いてもらえず、不信感があった」「『ストーカー』に関しては、私的には内容に納得いかなかった」などと不満を吐き出すように答え続けた。

 大西直樹裁判長が、女に「認否を変えると言うことですか」と問いかけると、弁護士は「変わりません」と強調したが、女は口ごもった。予定外の休廷に入り、傍聴席からため息が漏れた。

 3度の休廷をはさんだ後、弁護士は「ストーカーは公訴事実を認めるかどうかも含めて争い、事故については直進車の過失を積極的に言いたい。審理のやり直しを」と大西裁判長に求めた。検察や被害者弁護団に困惑の表情が広がった。

 事実関係や動機を争うなら、判決への影響は避けられない。大西裁判長は「不本意だが続行しないといけない」と公判延長を決定した。一方、20人以上の被害者家族が法廷に来たことを踏まえ、「これだけの人が都合をつけている。今まで十分時間があったのだから、きちんと弁護士と話し合って」と女を厳しく諭した。

 当初20分間の予定だった公判は約1時間半に及んだ。閉廷後、被害者家族は立ち尽くし、退廷する女を凝視していた。

 公判の後、被害者弁護団は複数の被害園児の家族のコメントを発表した。「今更なぜ振り出しに戻るのか。被害者の心情をあまりにも無視している」「自分も被害者と思っているようにしか見えない。許せない」。いずれも強い怒りがこもっていた。