初春をことほぐ歌が披講された歌会始(18日午後2時47分、京都市上京区・冷泉家)

初春をことほぐ歌が披講された歌会始(18日午後2時47分、京都市上京区・冷泉家)

 和歌の伝統を受け継ぐ歌道宗家・冷泉家の歌会始が18日、京都市上京区の冷泉家住宅で開かれた。門人たち約80人が集い、初春をことほぐ歌を朗々と詠じ、一年の精進を誓った。
 藤原俊成、定家につらなる同家の年中行事。狩衣(かりぎぬ)姿の第25代当主冷泉為人さんと袿袴(けいこ)装束の女性ら6人が披講の儀式に臨んだ。兼題の「若菜」を詠んだ9首を独特の調子で詠み上げ、参会者全員で唱和した。
 為人さんは「匂ひたつ芹を摘みゆく沢の瀬に雪消の水の音のする春」、当主夫人の貴実子さんは「雪残る嵯峨野の野辺に若菜摘む籠にあふるる春のさみとり」と、それぞれに芽生えの瑞々しさを詠(うた)った。
 即興で詠む当座式の題には「冬庭(ふゆのにわ)」が出され、門人たちは墨をすりながら、初雪や木枯らしなど、さまざまな庭の景色を思いながら初詠みを楽しんでいた。